その年の競輪選手No.1を決定するレース『KEIRINグランプリ』。2025年は12月30日(火)、平塚競輪場で行われる。
この記事では賞金ランキングトップを駆け抜ける、古性優作選手を紹介する。
古性優作プロフィール
こしょう・ゆうさく(大阪/100期)
| デビュー年 | 2011年 |
| KEIRINグランプリ出場歴 *…優勝 |
2021*、2022、2023、2024* |
| 出場権獲得 | 賞金ランキング上位 |
6歳の誕生日にBMXバイクを買ってもらったことをきっかけに、BMXレーシングでキャリアをスタートさせた古性。小学校高学年にしてスポンサーがついたことで「結果を求められる苦しさ」を知るなど、厳しい勝負の世界にずっと身を置いてきた。
高校卒業後「BMXの活動資金を得るために」と競輪の世界に進んだ古性だったが、やがて競輪1本に道を定め、競輪選手としてのキャリアを積み重ねていく。
デビュー戦こそ完全優勝だったが「たまたま勝ってしまったという感じだった」と語る。
「やばい、これは今後苦労するな」と感じていたというが、デビューから4年後の2015年にS級へ昇級、そして2021年には初めてG1を制し、競輪界のトップ選手へと躍り出る。
その根底には「なんで1着を取れたのかを説明できるようなレースを増やしていく」という、古性が大切にしているポリシーがあった。
過去のMore CADENCEで行ったインタビューでも「トレーニングデータの分析を自身で行う」「2回当てる前提の1回目としてブロックする」など、研究者や職人のような一面も見せてくれた古性。感覚ではなく「説明できる理由」で勝利を積み上げ、これまでにKEIRINグランプリ4年連続出場、うち2回で優勝を遂げてきた。
「KEIRINグランプリ2024の優勝者」として迎えた2025年、古性はG1タイトルの獲得はできていない。ただし年間を通じて賞金ランキングの上位をキープ。安定的な強さでこの1年を過ごしてきた(なお、3月のウィナーズカップが実は初めてのG2優勝でもあった)。
これまで近畿ラインとして組んできた脇本雄太は、練習中の事故の影響で11月に開催された『競輪祭』を欠場しており、万全な状態でKEIRINグランプリに挑めるかは不明瞭。一方、福井の寺崎浩平がグランプリ出場権を手にしたことで、近畿勢の走りに新たな潮流が期待される。
3度目のグランプリ優勝なるか、競輪界を代表するトップ選手・古性の走りに注目したい。
参考:KEIRIN.jp
けいりんマルシェ「古性優作選手が“GⅡ初優勝”! 『第9回ウィナーズカップ』」
日本競輪選手養成所「『BMXを続ける“手段”として競輪選手を目指した』古性優作選手インタビュー 前編」「『自分が実力で優位に立てることは、一生ない』古性優作選手インタビュー 後編」
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KEIRINグランプリとは?
毎年12月30日に開催される、競輪界の最高峰レース。ビッグレース(G1)での優勝者と、賞金獲得上位の合計9選手が1発勝負で「グランプリチャンピオン」を賭けて争う。2025年の優勝賞金は昨年より700万円上がり、1億4000万円。
その年をトップで走り抜けた9選手は、2000人以上の競輪選手のトップの称号「S級S班」として翌年1年間を過ごす。さらに「グランプリチャンピオン」となった選手は翌年1年間をチャンピオンとして過ごし、全てのレースで1番車で走ることとなる。
KEIRINグランプリ2025選考基準
以下の選考基準から出場選手9人、補欠1人が選ばれる。
・G1レース優勝者
・ 世界選手権自転車競技大会ケイリンで1位となった者
・選考用賞金獲得額上位者(同額の場合は1月〜10月開催までの平均競走得点上位者)
・選考期間は2025年1月〜11月(競輪祭最終日)
・最低出走回数40回
KEIRIN.jp:検索/資料室>Gレース等選考基準一覧表>KEIRINグランプリ