その年の競輪選手No.1を決定するレース『KEIRINグランプリ』。2025年は12月30日(火)、平塚競輪場で行われる。
この記事では初のKEIRINグランプリに挑む、嘉永泰斗選手を紹介する。
嘉永泰斗プロフィール
かなが・たいと(熊本/113期)
| デビュー年 | 2018年 |
| KEIRINグランプリ出場歴 *…優勝 |
– |
| 出場権獲得 | G1優勝 (寬仁親王牌) |
1998年生まれの27歳。中高一貫の九州学院で同じ学校の先輩にあた瓜生崇智(熊本/109期)の活躍を知り、高校から自転車競技を始める。高校時代の成績としては「高校総体スクラッチ6位」があり、意外にも中長距離種目での上位入賞だった。
その後小林泰正、松井宏佑、橋本英也、眞杉匠などが名を連ねる113期生として競輪学校(現:日本競輪選手養成所)へ入学。学校順位は24位で卒業を迎えた。
A級時代には怪我や先頭誘導員の早期追い抜きによるあっせん停止、ヘルニアの手術なども経験。師匠の倉岡慎太郎(熊本/59期)に「けがを誰よりやってきた、真面目な苦労人」(Yahooニュース 西スポレースサイトより)と評されるA級時代を送る。
G1初出場は2022年の『全日本選抜競輪』。この時は1着2回と存在感を見せつけたが準決勝では8着に。その後も継続的にG1レースにあっせんされるも、なかなか決勝まで辿り着けずに2025年までを過ごす。
そして迎えた、初のG1決勝が2025年の『寬仁親王牌』。
単騎でのレースとなったが、チャンスをものにする走りでG1タイトルを獲得。ここまでの苦労・積み重ねのひとつの答えとして、KEIRINグランプリ出場権と2026年S級S班の座を手にすることとなった。
嘉永は熊本の所属。熊本競輪場は2016年の地震で被災し、長らく本場開催が行われてこなかった。一時は廃止の案も出たほどである。2024年に8年ぶりに本場開催が再開され、2026年2月には再開後初のG1レース『全日本選抜競輪』が予定されている。
復興の象徴となる開催に合わせるように誕生する、地元のS級S班選手。期待を背負っているからには、半端なレースはできない。初の大舞台で嘉永がどのようなレースをするのか注目したい。
参考:KEIRIN.jp
けいりんマルシェ「嘉永泰斗選手がGⅠ初制覇! 『第34回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント』結果」
熊本競輪「選手コラム 嘉永泰斗(113期)」
Yahooニュース 西スポレースサイト「嘉永泰斗の師匠もGⅠ制覇に驚き『苦労人で真面目な性格。こんなに早く取ってびっくり』【前橋競輪・GⅠ寬仁親王牌】」
net keirin「【嘉永泰斗 独占インタビュー】GIタイトルへの意識、ライバルたちの存在、熊本への熱き思い…デビュー5年の“現在地”から見ているもの/サマーナイトフェスティバル特集」
日本競輪選手養成所「第113回生 在籍時の競走訓練成績」
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KEIRINグランプリとは?
毎年12月30日に開催される、競輪界の最高峰レース。ビッグレース(G1)での優勝者と、賞金獲得上位の合計9選手が1発勝負で「グランプリチャンピオン」を賭けて争う。2025年の優勝賞金は昨年より700万円上がり、1億4000万円。
その年をトップで走り抜けた9選手は、2000人以上の競輪選手のトップの称号「S級S班」として翌年1年間を過ごす。さらに「グランプリチャンピオン」となった選手は翌年1年間をチャンピオンとして過ごし、全てのレースで1番車で走ることとなる。
KEIRINグランプリ2025選考基準
以下の選考基準から出場選手9人、補欠1人が選ばれる。
・G1レース優勝者
・ 世界選手権自転車競技大会ケイリンで1位となった者
・選考用賞金獲得額上位者(同額の場合は1月〜10月開催までの平均競走得点上位者)
・選考期間は2025年1月〜11月(競輪祭最終日)
・最低出走回数40回
KEIRIN.jp:検索/資料室>Gレース等選考基準一覧表>KEIRINグランプリ