パリ2冠の女王ほか、世界の強豪たち
ここからは、海外の強豪選手たちを紹介。
大注目はパリオリンピック 女子スプリント・女子ケイリンの2種目で金メダルを獲得したエルレス・アンドリュース(ニュージーランド)だが、ほかにも強豪選手が多数エントリー。強力日本勢との、世界最高レベルの戦いを見ることができそうだ。有力選手たちを、直近の主な大会成績とともに紹介していく。
男子
レイ・ホフマン
オーストラリア/短距離
男子チームスプリントメンバーとして『パリオリンピック』で銅メダル、『2024世界選手権』で銀メダルを手にした。同じく2024年の『ネーションズカップ』は第1戦・第2戦でともにチームスプリント金メダル獲得。“スプリント王国”であるオーストラリアが誇る短距離選手だ。
サム・デイキン
右:サム・デイキン
ニュージーランド/短距離
2024年『ネーションズカップ』第2戦 ケイリンで銅メダルを獲得するなど結果を残し、パリオリンピックに出場。今年に入ってもオセアニア選手権 ケイリンを制するなど好成績を残している。
テイト・ライアン
テイト・ライアン
オーストラリア/短距離
2006年生まれ、若干19歳というオーストラリアの若手のホープ。2024年『ジュニア世界選手権』ではスプリントと1kmTTで金メダルを獲得。特に1kmTTでは、“1分の壁”を破る59秒875というタイムでジュニア世界記録を樹立。新たなエースとなりうる存在として注目を浴びている。
ニキータ・キリルツェフ
AIN(個人中立選手)/短距離
2023年の『ジュニア世界選手権』ではスプリント・ケイリンの2冠に輝くなど早くから活躍してきた。直近の2025年4月に開催された『香港インターナショナルトラックカップ』でもスプリント金メダルを含む3つのメダルを獲得。成長を続ける2005年生まれの若手選手。
リアム・ウォルシュ、ジョシュ・ダフィー
オーストラリア/中長距離
ともに今年の『ネーションズカップ』チームパシュートのメンバーとして、3分45秒306という好タイムで金メダルを獲得。ジョシュ・ダフィーは2022年の国内選手権で3冠(スクラッチ・マディソン・1kmTT)、リアム・ウォルシュは2024年国内選手権で2つの金メダル(オムニアム・スクラッチ)を手にするなど、個人種目でも強さを見せている。
ベルナルド・ファンアールト
インドネシア/中長距離
2022年の『ネーションズカップ』第3戦オムニアムで準優勝。2025年『アジア選手権』でも、金メダルには手が届かなかったものの、オムニアムでは銀、マディソン・エリミネーションで銅と3つのメダルを獲得。アジアを代表する中長距離選手の1人。
女子
エルレス・アンドリュース
ニュージーランド/短距離
今大会の目玉選手の1人。『パリオリンピック』にて、スプリントとケイリンで金メダルを獲得。チームスプリントでも銀メダルを手にしたほか、スプリントの予選では一時的に世界記録を樹立(10.108。同予選で後に出走した選手によって更新)するなど、大会の主役として躍動。今シーズンに入っても、『オセアニア選手権』ではチームスプリント・スプリント・ケイリン・1kmTTの4種目で金メダルに輝いている。
アリナ・リシェンコ
AIN(個人中立選手)/短距離
2003年生まれの新星スプリンター。2024年12月に開催された『UCIチャンピオンズリーグ』では、シリーズで6勝を挙げスプリント総合優勝。スター揃いのなか、ジュニアUCI世界チャンピオンに4度輝いたその実力を遺憾なく発揮した。2025年『ネーションズカップ』でもスプリントで銀メダルを手にしており、若き力で一気に主役の座を手に入れる可能性も。
ヤナ・ブルラコヴァ
左:ヤナ・ブルラコヴァ
AIN(個人中立選手)/短距離
500mTTにおける“最後の世界女王*”。今シーズンも『ヨーロッパ選手権』スプリントにて金メダルを獲得、4月の『香港インターナショナルトラックカップ』でも3つの銀メダルを手にするなど、好成績を目立っている。
※2025年より、女子のタイムトライアルの距離も1kmに統一された。
サマンサ・ドネリー、エミリー・シャーマン
左から2番目:サマンサ・ドネリー、中央:エミリー・シャーマン
ニュージーランド/中長距離
ニュージーランド中長距離の中心メンバーとして、2024年の『ネーションズカップ』チームパシュートで第1戦・第2戦と連続して金メダルを獲得、2025年『ネーションズカップ』でもチームパシュートで銀メダルに輝いたほか、マディソンでもこの2人のコンビで銅メダルを獲得。今大会でも、マディソンはこの2人がコンビを組む予定だ。
リー・ジーウィン
香港/中長距離
香港が誇るアジアトップクラスの中長距離選手。ロードレースでも活躍しており、『パリオリンピック』ではロード/トラックの両方に出場した。今年に入ると、2月の『アジア選手権』スクラッチで初のアジアタイトルを獲得。4月の香港での大会でも、日本選手と数々の激闘を繰り広げ3つのメダルを手にした。