2025年3月14日、トルコの古都コンヤにて開幕した『2025ネーションズカップ』。
大会初日に、男子・女子チームパシュートが実施された。男子に出場した日本チームは日本記録の更新が期待されたが、まさかの結末となった。レースの模様をレポートする。

男子チームパシュート

男子チームパシュートには、全16チームが出場。
日本からの出場は、松田祥位、橋本英也、兒島直樹、窪木一茂の4人のチーム。アジア選手権の決勝メンバーと同じ布陣で挑む。

なお、女子チームパシュートには日本チームの出場はなかった。

スタートリスト

ジェイソン・ニブレット短距離ヘッドコーチ、そして選手たちが「高速バンク」と語っていた舞台で行われた男子チームパシュート。レースは4km・トラック16周のタイムトライアルを経て、1回戦、そしてメダル決定戦へと進む。

予選 窪木の強さが目立つ

UCIランキング順に出走する予選。日本は最後から2番目に出走となった。
暫定トップはアメリカの3分47秒870。日本は松田→橋本→兒島→窪木の隊列でスタートする。

松田がスタートから勢いよく加速していくと、1㎞通過時にはトップタイムを更新して進む日本。折り返しとなる2km通過時の暫定トップをコンマ7秒更新し、後半戦へと期待が掛かる。

しかし松田が2kmを通過し隊列が離脱すると3km通過時に若干失速。

最後は窪木が1㎞を単独で引き続けてフィニッシュしたが、タイムは3分50秒327。トップのアメリカとおよそ3秒差のタイムとなったが、予選を5位で通過した。

予選トップはアメリカ、次いでオーストラリア、3位にニュージーランドという結果となった。

日本は続く1回戦で予選8位のイタリアとのホームバックに分かれての対戦。このレースのタイム次第では銅メダル決定戦まで進む可能性を残した。

予選結果PDF

1回戦 記録更新へ……ギリギリを攻めた結果

ホームとバックに分かれてスタートする1回戦。日本は予選8位のイタリアとの対戦。タイム次第ではメダル決定戦に進むことができるため、少しでも速いタイムが必要となる。

日本はスタート直後からイタリアを上回るスピードで走り、最初の1㎞を1分3秒065で通過すると、イタリアをおよそ1秒引き離してペースをキープする体制へと入る。

少しずつイタリアチームに近づく日本チームは明らかに予選よりスピードが上がっており、日本記録への期待が高まっていく。

しかし、折り返しの2kmほどで3番手にいた橋本が落車してしまう。
そしてその後ろにいた最後尾の兒島も巻き込まれてチームの結果は途中棄権(DNF)。

まさかの結末で勝ち上がることができずに、この種目での日本チームの結果は8位となった。

なお、兒島は脳震盪の症状があり様子を見ることに、そして橋本は左の鎖骨を骨折し病院へ運ばれた。

順位決定戦

決勝はアメリカとオーストラリアの対戦。前半はアメリカがリードするが、後半に巻き返したオーストラリアが逆転し、3分45秒306のタイムで優勝を遂げた。

3位決定戦はニュージーランド対フランス。
フランスはスタートと同時のペダルから脚が外れた選手がにいたが、レースは続行。

結果として3人で走らなければいけなくなったフランスチームをニュージーランドチームが追い抜いてレースは終了。

ニュージーランドが銅メダルを獲得した。

順位 選手名 所属 決勝タイム
1位 オーストラリア リアム・ウォルシュ
ブレイク・アニョレット
ジョシュ・ダフィー
ジェームス・モリアティー
オリバー・ブレディン
Liam Walsh
Blake Agnoletto
Joshua Duffy
James Moriarty
Oliver Bleddyn
3:45.306
2位 アメリカ アシュリン・バリー
デイビッド・ドモノスキ
グレアム・フリズリー
アンダース・ジョンソン/td>
BARRY Ashlin
David Domonoske
Graeme Frislie
Anders Johnson
3:49.006
3位 ニュージーランド トーマス・セクストン
マーシャル・アーウッド
キーガン・ホーンブロー
ニコラス・ケルゴゾウ
Thomas Sexton
Marshall Erwood
Keegan Hornblow
Nicholas Kergozou
追抜勝ち
8位 日本 橋本英也
窪木一茂
兒島直樹
松田祥位
DNF

最終結果PDF

【日本時間入り大会スケジュール】『ネーションズカップ』3月14日から3日間/トルコ・コンヤ