その年の女子競輪選手No.1を決定するレース『ガールズグランプリ』。12月29日(月)に平塚競輪場で開催される今年も、強力なメンバーが顔を揃えることになった。
この記事では3年ぶり6度目のグランプリ出場となる、山原さくら選手のプロフィールを紹介する。
山原さくらプロフィール
やまはら・さくら(山口/104期)
| デビュー年 | 2013年 |
| ガールズグランプリ出場歴 *…優勝 |
2013、2014、2015、2016、2022 |
| 出場権獲得 | 獲得賞金上位 |
父が競輪選手ではあったものの、スポーツとは縁のない高校生活を送っていた山原。アルバイトとEXELEへの推し活三昧の生活を心配した両親が自転車競技を勧めた結果、高校3年生で『全日本アマチュア選手権大会』スプリント優勝、『全日本選手権大会』ケイリン準優勝と、一気に才能を開花させる。
ナショナルチームでも活動したのちにガールズケイリン選手になり、デビュー年(2013年)から『ガールズグランプリ』に出場するなど、順調な選手生活を送っていた。
しかし2019年11月、レースの直前にホテルで倒れてしまう。26歳にして「卵巣嚢腫茎捻転」を患っていることがわかった。
手術と療養が必要とされる病気ではあったが、約半年で復帰。しかし腹部の痛みは完全に治り切っておらず、加えて新型コロナ禍という環境の変化もあり、十分な練習ができない日々が続いた。自身も辛くはあったが、周囲からの支えのあたたかさを痛感する日々でもあった。
2022年、6年ぶりの『ガールズグランプリ』に出場。2023年には通算500勝達成。2024年は10月に高知から山口へと移籍し、練習環境を一新させた。同年の暮れには通算600勝も達成し、ファンや支えてくれた人々へ“強さ”で恩返しをしてきた。
| 4月 | オールガールズクラシック | 準決勝敗退(6着) |
| 6月 | パールカップ | 初日敗退(事故棄権) |
| 8月 | 女子オールスター競輪 | 初日敗退(6着) |
| 11月 | 競輪祭女子王座戦 | 初日敗退(5着) |
2025年は全84レースを走り、3連対率(3着以内に入った確率)は91.6%。ビッグレースでは思わしい結果が残せなかったものの、勝利を重ねて『ガールズグランプリ2025』最後の椅子を勝ち取った。
出場が確定した直後のSNSポストでは「3年ぶりにGP走れることになりました。山口移籍してすぐ乗れるのはすごく嬉しいです!!!」と綴っている。そして「ファンの方に一緒GP行こうと声援もらえて本当に嬉しかった」とも。
支えてくれた人たちがいたからこそ、病を乗り越えた今がある。舞い戻った大舞台で、山原がどのような走りをするか注目したい。

同じく山口で活躍する桑原大志選手のTシャツと推し
参考:KEIRIN.jp
けいりんマルシェ「病気になる前より良くなる日がくるなんて 山原さくら選手(山口・104期)」
web Sportiva「『EXILEに会えるかも』とガールズケイリンへ 通算500勝達成の山原さくらは大病を乗り越え今、キャリアのピークを迎える」
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ガールズグランプリとは?
2023年から新たにG1グレードが追加された、ガールズケイリンの最高峰レース。ビッグレース(G1)の優勝者と、賞金獲得上位の7選手のみが出場できる。
男子と異なり選手同士の連携がないため、選手個々の力、メンタルの強さ、戦術が際立つレースとも言える。自分との戦いを勝ち抜いた選手だけが立つことのできる、年に一度の晴れ舞台だ。
2025年には4つ目のガールズG1『女子オールスター競輪』が新設され、ガールズG1は全部で4つとなった。
ガールズグランプリ2025選考基準
選考期間:2025年1月~2025年11月(2025年度競輪祭女子王座戦最終日)
・開催時L級在籍
1)選考期間におけるG1優勝者
2)世界選手権自転車競技大会ケイリンで1位となった者
3)選考期間における選考用賞金獲得額上位者
(同額の場合は1月~10月開催までの平均競走得点上位者)
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