1年前、ポーランドで行われた『世界選手権トラック2019』で世界へ名を轟かせた。「世界ランキング1位の男」として、常に世界中から注目されてきた新田祐大。

東京オリンピックを以ってトラック競技からの引退を公言。これが人生最後の世界選手権と臨んだ2020年大会。大会で感じていたことを語ってくれた。

新田が出場したのはチームスプリントケイリンスプリントの短距離3種目。

5日間行われた大会の初日に行われたチームスプリントでは、直前のW杯で2連続の金メダルを獲得し、世界選手権でもメダルを期待されたが、まさかの予選敗退。

2日目のケイリンでは決勝進出を逃し12位。

4日目のスプリントでは、200mFTTで日本記録を更新、スプリントでは自身最高の5位という結果を残した。

レース前は他を寄せ付けぬ程、ピリピリとしていた雰囲気であったが、全てのレースが終わった後には、打って変わり非常にリラックスしていた。

「スタートのチームスプリントで躓いてからが長すぎて、かなりキツかった」

こんなはずではなかったのだ。周囲だけでなく、自身らも信じていたはずのサクセスストーリーは叶わなかった。新田はその本心を、隠さずに話してくれた。

サクセスストーリーから外れ