競輪の社会貢献

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競輪とトラック競技の関係

日本で始まり、自転車トラック競技の種目「KEIRIN」として発展した競輪。

日本には「競輪場」という形でトラック競技の練習場が多数存在する。また高収入が可能な「プロの競輪選手」という職業と兼任することが可能な日本のトラック競技選手(特に短距離選手)は、経済的な面で諸外国の選手に比べて恵まれていると言えるだろう。

一方で「競輪選手」というポジションがあるための弊害も。

「お元気ですかナショナルチーム」河端朋之選手のインタビューにて「諸外国では競技の引退後は指導者になる道があるが、日本では競輪に戻ってしまう人が多い。そのため、これまでトラック競技の指導者があまり育たなかったのでは」というブノワ・ベトゥ短距離ヘッドコーチの言葉が紹介された。

「長く現役選手を続けることができる」という競輪の長所も、別の側面から見れば短所となり得るのだ。

「生涯レーサーとして生きたい」河端朋之 【お元気ですかナショナルチーム】

中長距離種目と競輪

トラックの中長距離やロードの選手たちが「自転車で生きていきたい」と考えた時、競技だけでは生活が厳しく、競輪選手に転向するケースもある。

実際にトラック中長距離の選手で競輪選手となった橋本英也選手や、現在(2020年)競輪選手養成所に在所中の窪木一茂・吉川美穂・新村穣選手らもインタビューにて競輪選手の収入面の魅力を挙げた。

しかし彼ら・彼女らは完全に競輪に転向したわけではない。「中長距離の競技と競輪の両立」を目指し「中長距離選手が競輪に参入することで、中長距離の選手に新しい道を作りたい」と希望を語っていた。

自転車競技選手が競輪選手になるメリット・デメリット/橋本英也インタビュー

【前編】窪木一茂/吉川美穂/新村穣3選手へ入所直前インタビュー・トラック中長距離から競輪へ【お元気ですかナショナルチーム】

「競技と競輪の両立」を実現する選手が増えることで、今後競技と競輪の双方にとっての新しい時代を迎えるかもしれない。

公営競技、競輪が支えるもの

「公営競技ってなに?」という基本的な部分から、「競輪がサポートするもの」そして「競輪と競技の関係」を紹介した。競輪に対する見方が少しでも変わったなら幸いである。

競輪は現地での観戦以外にも、インターネットでの観戦や車券購入が可能。これを機に初めてみてはいかがだろうか。

【初心者向け】インターネットで競輪の車券を買う方法

競輪、何から始めればいい?初心者向け記事リンク集