毎年年末に行われる競輪界最大のレース『KEIRINグランプリ』。今年は立川競輪場を舞台として2023年をトップで走り抜けた9選手による熱戦が繰り広げられる。この記事では12月28日に実施された前検インタビューでの各選手コメントをお届けする。

KEIRINグランプリ2023 想定番組

枠番 車番 選手名 府県/期別
1 1 古性優作 大阪/100期
2 2 佐藤慎太郎 福島/78期
3 3 松浦悠士 広島/98期
4 4 眞杉匠 栃木/113期
5 深谷知広 静岡/96期
5 6 山口拳矢 岐阜/117期
7 清水裕友 山口/105期
6 8 新山響平 青森/107期
9 脇本雄太 福井/94期

並び予想

脇本-古性
新山-佐藤
清水-松浦
眞杉
深谷
山口

1番車:古性優作

古性優作, 前検日, KEIRINグランプリ2023, 立川競輪場

Q:G1タイトルを3つ獲得、2023年はどのような1年でしたか?

脇本さんに支えていただきました。近畿の先輩後輩、家族、みんなの走りがあって走れたのかなと思います。成績は安定して高いかもしれないけど、自分としては感覚のズレを感じた時期もありました。満足はしていませんが、悪い中でも残せたかなと思います。

Q:競輪祭後どのように過ごされましたか?

前半はしっかりトレーニングし、後半は疲労が残らないようにしっかり調整してきたつもりです。前夜祭の前くらいが疲労のピーク時期。それ以降は疲労感も抜けてきて、いい感じかなと思います。

Q:久々の立川かと思います。

バンクのイメージはないので、しっかり乗りたいと思います。

Q:去年と同じ車番です。

今年も脇本さんと一緒に「アレ」したいですね(笑)

Q:この後指定練習はどうする予定ですか?

当日の朝以外は全部乗りたいと思ってます。体調を整えていきます。

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2番車:佐藤慎太郎

佐藤慎太郎, 前検日, KEIRINグランプリ2023, 立川競輪場

Q:2023年はどのような1年でしたか?

よく走った1年だったと思います。食らいついている感じですね、余裕があるわけではないです。

Q:立川は以前優勝したバンクです。

4年経ってますので意識はしませんが、でもその時の記憶が蘇ってくることはありますね。お客さんの声援とか。少し気持ちは入るのかなと思います。

Q:直近はどのように過ごされましたか?

計画通りにトレーニングができました。トラブルなく過ごせています。自転車はちょっと変わってるかも。でもそんなに大きくは変えていません。

Q:その自転車の感じはどうですか?

バツグンです。力を出せるんじゃないかと思います。

Q:この後指定練習はどうする予定でしょう?

ちょっと考えてます。スケジュールが詰まってるので、どうしようかなと。

Q:今回は新山選手と2人での連携です。

本当は3人いたら良いんですけどね。響平に全面的に任せます。結果がどうのというより、力を発揮したいですね。

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3番車:松浦悠士

Q:2023年はどのような1年でしたか?

事故が多かったというのが大きいです。体に変化は感じており、それが怪我によるものか年齢によるものなのかは分かりませんが。そういうものを感じた1年でした。

Q:直近はどのように過ごされていますか?

競輪祭の後に走った別府はすごく仕上がりが良かったんですが、コケてしまって。そこをセッティングなども含めて直す作業だったので、上積みはないかなという気がします。

そして直前で体調を崩してしまいました。扁桃腺が腫れてしまって、順調にきていて最後に頓挫しちゃった感じがありますね。休んだのは1日程度でしたが、プランが崩れてしまいました。

Q:立川は久々かと思います。

あまりイメージはないですね。前回の2019年のグランプリ以来です。その時も走りにくい感じはなかったです。

Q:指定練習はどうされますか?

乗るつもりです。自転車の微調整もするかもですが、乗ってみてって感じですね。

Q:今回は清水選手と2人での連携です。

いてくれることが精神的に支えになっています。とりあえずやれることはしっかりやってきました。2人で良いレースができたら結果もついてくると思います。今のところレースプランは全然思い付いていませんが、2人でしっかり話し合いたいと思います。ワンツーが決まれば一番良いですね。

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4番車:眞杉匠

Q:G1タイトルを初獲得した2023年。振り返っていかがですか?

去年より成長できたかなと思います。競輪祭は流れが向いた部分もありますが、今度は自力で勝てたので。

Q:直近はどのように過ごしましたか?

1ヶ月ほど空いたので、合宿を何回か挟みながらやってきました。沖縄に行ったり、前橋に行ったり、宇都宮に来てもらったり。充実していたと思います。

Q:前夜祭以降、体調の変化はありますか?

変わらずです。疲れを抜くような感じでやってきました。

Q:自転車のセッティングなどに変更はありますか?

ありませんが、今日明日乗ってみて気になるようならいじろうかなと思っています。

Q:立川はいかがですか?

前回は9月に走っていますが、あの時も風が強かったです。走ってみて確かめようと思います。

Q:指定練習はどの程度参加予定ですか?

流れが分からないので、流れに身を任せてというか(笑)ゆっくり試走したいと思います。

Q:意気込みを聞かせてください。

単騎なので、一発を狙って、優勝狙って頑張ります。

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5番車:深谷知広

Q:2023年はどのような1年でしたか?

比較的コンスタントにしっかり戦えたレースだったと思います。前のシーズンまでは自力で走っていましたが、今年はひとつにまとまるように意識していました。

Q:直近はどのように過ごされましたか?

安定して、計画通りに練習しました。悪くないと思います。

Q:久々のKEIRINグランプリです。以前とは違う部分もあると思いますが、いかがですか?

練習のタイミングなどは計画して考えています。今日はちょっと悩んでいますが、明日は指定練習に乗る予定です。

Q:自転車に変更はありますか?

いじる時間はありましたが、意識的にいじらずにきました。

Q:立川はいかがですか?

直線が長く、冬は重たいイメージ。でもスタンドの位置などが変わっているので、風の吹き方などしっかり見極めたいと思います。

Q:意気込みを聞かせてください。

今日の夜、地元の先輩と色々話して考えていきます。あまり考えずにいきたいです。グランプリでの単騎は初めてで、良いも悪いもあると思いますがしっかり気合を入れたいと思います。

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6番車:山口拳矢

Q:G1タイトルを獲得して初のグランプリです。この1年を振り返っていかがですか?

オールスターまでは割と調子も良かったんですが、落車で。体自体は問題ないんですが、なかなか波に乗れずにきちゃった印象です。気持ちにブレーキがかかってしまう部分がありました。でも今回が本番で、もうブレーキをかける必要はないので、大丈夫かなと思います。

Q:競輪祭以降、どのように過ごされましたか?

やりたい練習ができて、調子も上がってきたと思います。前夜祭以降大垣が急激に寒くなってタイム的には微妙でしたが、調子自体は変わらないと思います。

Q:自転車に何か変更はありますか?

競輪祭で新しいものを使ってたんですが、ひとつ前のものに戻しました。縁起も担いで、ダービーの時のものにしています。2ヶ月ぶりくらいですかね。

Q:今日会場に入って、明日1日空いて、明後日が本番。どのように過ごしますか?

6日制のG1とかで1日空くのにも慣れてきたので、まあ大丈夫かなと思います。指定練習は今日は乗って、明日は乗らないです。

Q:意気込みのほどを聞かせてください。

こういう開催自体が久々で、テンション上がってくる感じがあります。過去に中部の選手は6番車でグランプリ獲ったりしてるので、自分もそれに続ければと思います。

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7番車:清水裕友

清水裕友,前検日, KEIRINグランプリ2023, 立川競輪場

Q:2年ぶりのグランプリです。この1年はどのような年でしたか?

ダービー準優勝など、大きなヒットもありましたが、どちらかといえば中四国の層の厚さに助けられたなと思います。心強い気持ちもありますが、自分に足りないものを気付かされることも多いです。ここから力をつけていきたいという思いがあります。

Q:直近はどのように過ごされましたか?

しっかり計画的に練習できて、体調も問題ありません。

Q:自転車などに変更はありますか?

基本は競輪祭の自転車のままです。これから乗ってみて、もし気になるところがあれば微調整をするかもしれません。

Q:立川はよく走っているバンクかと思います。

立川は大好きです。バンクに吸い付く感じというか……グリップ感があるというのかな。なんか好きっす(笑)

Q:指定練習はどうされる予定ですか?

今日は乗りますが、明日以降はまた考えます。

Q:並びは清水選手が前となっています。

自力でやりたかったので、それを松浦さんに話してこの並びになりました。

Q:2年ぶりの大舞台です。

落ちて1年で返り咲けるとは思っていなくて、自分が一番びっくりしています。これまでのグランプリは出し惜しみして失敗することが多かったので、しっかり無になって自分のレースができたらなと思います。

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8番車:新山響平

新山響平, 前検日, KEIRINグランプリ2023, 立川競輪場

Q:ギリギリの状態でKEIRINグランプリ2023出場を決めました。どのような1年でしたか?

非常に濃い、成長につながる1年だったと感じます。年の初めは考え過ぎてしまうところがありましたが、シンプルに自分のレースをすることを考え始めて巻き返すことができたかなと思います。

Q:直前はどのように過ごされましたか?

レースを2本欠場して、しっかり追い込みました。体調も崩さずやって来れているので、良かったと思います。

Q:立川はいかがですか?

今年も記念に呼んでいただき、走っています。特に苦手意識などはありません。

Q:ここから本番まではどのように過ごしますか?

色々アドバイスをいただいたので、それをしっかり活かしてうまく過ごせればと思います。指定練習は今日も明日も乗るつもりです。自分の力を出し切れるレースがしたいです。

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9番車:脇本雄太

Q:2023年を振り返っていかがですか?

前半戦は納得できるレースも多かったですが、後半戦は怪我に悩まされました。波のある、激しい1年だったと思います。

Q:落車の影響は薄れている?

まだあります。怪我は重かったので、影響が全くないわけではありません。それをどう乗り越えていくか、というのが今の課題です。

Q:前回の競輪祭以降、どのように過ごされましたか?

1週間はじっくり休み、その後はしっかり追い込みました。その中で岸和田での合宿などがあり、調整を行っています。

岸和田合宿と前夜祭の後、雪の影響で練習に少し支障がありました。それでもしっかりやることはやってきています。

Q:立川のイメージは?

4年前に走った立川グランプリのイメージそのままという感じ。そんなに不得意な感じではないです。

Q:この後指定練習はどうされますか?

乗るつもりです。とにかく古性くんとワンツーできるように、いつも通り頑張ります。

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