韓国で開催している『アジア選手権トラック2020』は大会3日目に女子エリートオムニアムが行われ、日本の梶原悠未が2位へ22点の大差をつけて優勝。4連覇を達成した。

中長距離4種目の総合ポイントで争われるオムニアム。女子エリートには日本の若きエース梶原悠未が出場。

東京オリンピックでの金メダル獲得を目指し戦う梶原は、持ち前の負けん気の強さ、スプリント力を武器にこれまで着実に成長を遂げてきた。そして今や実力はワールドクラスとなっている。

オリンピック選考期間の始まった昨シーズンはワールドカップ第5戦で銅メダルを獲得。さらに今年3月の世界選手権では4位という実績を残した。

9月の『全日本選手権オムニアム2019』では完全優勝を果たし、コンディションを上げてきた梶原。東京オリンピック前最後のワールドカップシーズンを前に、このアジア選手権がトレーニングの成果を最終確認する場所となる。

1種目目:スクラッチ

女子オムニアムにはアジア各国から全11人がエントリー。最初の種目スクラッチは、30周(7.5km)を走り最終的に1着でフィニッシュラインを通過した選手が1位となる。

レースはワールドカップや世界選手権とは違い、ゆったりとしたペースで展開されていく。4種目で争われる長いレースの中で、体力をなるべく温存していきたい思惑と同時に、他の選手の走りを探っていく形となった。

終盤へ近づくと全選手が梶原の動きを警戒していく。梶原が他の選手の走りを見ながらトラックの大外を走ると、他選手は梶原より前に出ない。そのため、1つの団子のような形でレースが展開していく。

その状況に口火をきったのが、香港のリー・ジーウィン。残り2周を切って集団後方からアタックすると、それにすかさず飛びついたのが梶原だった。

残り1周で リー・ジーウィン(香港)の2番手で追走した梶原は、最終コーナーでかわし1着。危なげない走りで最初の種目を終えた。

スクラッチの順位

1着:梶原悠未(日本)
2着:リー・ジーウィン(香港)
3着:ファン・ティンイェン(台湾)

1種目目 スクラッチ後の暫定順位

1位:梶原悠未(日本)40pts
2位:リー・ジーウィン(香港)38pts
3位:ファン・ティンイェン(台湾)36pts

2種目目:テンポレース