2026年4月24日より、マレーシア・ニライで開幕した『2026ワールドカップ第3戦』。

大会2日目には男子ケイリンが行われ、中石湊と高橋奏多が出場した。終わってみればアジアの英雄アワンに用意された舞台だったかのようなドラマチックな終焉となったが、本記事では中石が奮闘し4位となったレースの模様をレポートする。

男子ケイリン

1回戦→敗者復活戦→準々決勝→敗者復活戦→準決勝→決勝と、第2戦の香港大会と同じ勝ち上がりとなった今大会のケイリン。エントリーは54人になり、その中での頂点争いが繰り広げられた。

日本からは今シーズンワールドカップでのケイリンに初参戦となる中石湊と高橋奏多が出場。世界からはアジアの英雄アジズルハスニ・アワン(マレーシア)、世界最強のスプリンターと称されるハリー・ラブレイセン、中南米のスピードスター、ニコラス・ポール(トリニダード・トバゴ)などがエントリーした。

【1回戦】中石湊は1着で通過

1回戦は8組、54人が出走。各組1着が準々決勝へと進む。中石は残り2周から勢いよく前に出ると、そのまま先行で粘って1着。準々決勝へ勝ち上がりを決めた。

一方、マレーシアの英雄アジズルハスニ・アワンと同組になった高橋は、早めに仕掛けていくが前に出れずアワンが1着、高橋は7着で敗者復活戦へ。

1回戦リザルトPDF

敗者復活戦は2着までが生き返ることができるレース。高橋は残り3周で最後尾となってからの展開だったが、前の選手たちが接触しあわや落車といったアクシデントを避けたこともあり、最後まで隊列の前に出ることができずに5着。準々決勝へ生き返ることはできなかった。

1回戦敗者復活戦リザルトPDF

【準々決勝】敗者復活戦を経て再び勝ち上がる

2着までが準決勝へと進む準々決勝。中石の組にはクリスティアン・オルテガ(コロンビア)、セバスチャン・ビジエ(フランス)などを含む6人が顔をそろえた。

レースは残り2周で中石は3番手と絶好の位置につける。オルテガが先頭、ビジエが2番手、そして中石の順でスピードが上がっていき、最終周回へ。

2コーナーを回って中石が勢いよく仕掛けていくと、同じようなタイミングで2番手のビジエも外へと持ち出していく。一瞬ビジエに当たるような形で中石の推進力が弱まると、最終ストレートではオルテガ、ビジエ、中石が横並びとなってゴールラインを通過した。

写真判定の結果、1着にオルテガ、2着にビジエ、そして3着が中石となり、中石は敗者復活戦回りとなってしまった。

準々決勝リザルトPDF

敗者復活戦は2組となり、2着までが再び復活できるレース。このレースにはアジア選手権を制したシー・ハン(中国)、サム・デイキン(ニュージーランド)など、中石を含めた7人が準決勝進出をかけて臨んだ。

5番手には中石、6番手にシー・ハンとなって残り2周。シー・ハンが勢いをつけて位置を上げていくと、最終周回では先頭へ。そして自転車3台ほどの距離を開けて中石が2番手で追っていく。

二人が完全に他の選手を置き去りにして最終ストレートに入ると、最後で更に加速した中石がシー・ハンを交わして1着。力強い走りを見せて、準決勝進出を決めた。

準々決勝敗者復活戦リザルトPDF

【準決勝】残り3周半から先頭に

 

準決勝第2組 スタートリスト

名前
中石湊 日本
ラヤン・エラル フランス
ハリー・ラブレイセン オランダ
クリスティアン・オルテガ コロンビア
エステバン・サンチェス スペイン
シー・ハン 中国

南国特有のスコールによって雷鳴が轟く中で行われた準決勝。3着までが決勝へと進む。

レースの並びはエラル➡オルテガ➡ラブレイセン➡サンチェス➡シー・ハン➡中石の順となり、ぺーさー退避の残り3周までスピードが上がっていく。

まず動いたのは中石。残り3周半で位置を前に上げていき、残り3周のペーサー退避のタイミングで先頭へ。中石の動きに反応したシー・ハンが残り2周半で先頭に出てくると、中石は2番手となる。

残り2周で2番手の中石が前のシー・ハンとの間を開けて仕掛けるタイミングを探りながらも、スピードが上がり、隊列は一列棒状に。

最終周回、シー・ハンを目掛けて一気にギアを上げた中石が再び先頭に出ると、そのまま逃げ切って先着。後方では動くのに遅れたラブレイセンが上手く内を突いて2着、そして3着に外から上がってきたエラルとなった。

準決勝リザルトPDF

【決勝】

1位〜6位決定戦 スタートリスト

名前
中石湊 日本
ラヤン・エラル フランス
ハリー・ラブレイセン オランダ
エンリク・ハクマン ドイツ
アジズルハスニ・アワン マレーシア
ニコラス・ポール トリニダード・トバゴ

決勝レースの並びは中石➡ハクマン➡エラル➡ラブレイセン➡アワン➡ポールの順。地元の英雄に大歓声が集まる中、選手たちは周回を重ねながらスピードを上げていく。

ラブレイセンを含めた後ろに強力な選手たちがいることで、誰もが後ろを気にする中で、残り3周を切ったところで動いたのは2番手にいたハクマン。中石をかわして先頭に立ち、逃げ切りの体制へと入っていく。同時に最後尾のポールも動き出して位置を上げる。

残り2周。中石は変わらず2番手だが、前とは5~6車身ほど開いて、ポールが中石の2番手の位置を狙って上がってくる。立ち上がりが遅れたのか、ポールの動きに反応できない中石。残り1周半でポール、そして後ろにいたエラルにかわされ、更に外からはラブレイセンとアワンが仕掛けていく。中石はあっという間に最後尾となって最終周回前の4コーナーへ。

最終周回に入り、ハクマンをかわしていく2番手のポール。そして後ろからは超特急のラブレイセンがアワンを引き連れてポールを目掛けてスピードを上げていく。

残り半周。ポールを捕らえに脅威的なスピードでラブレイセンが加速していくと、最終コーナーでポールに並びかける展開に。しかし、ここから地元の英雄が魅せてくれた。最終ストレートで、まるでそこまで溜め込んでいたパワーを発揮するかのように鋭い加速でラブレイセンとポールをかわしたアワンが、最後は身体一つ抜け出す形で先着。会場は割れんばかりの歓声に溢れて、アワンがウィンニングランを飾る結果となった。2着にラブレイセン、そしてポールは僅差の3着。

中石は最終周回でようやくスピードに乗れたことで、最後はエラルとハクマンをかわして4着となった。

男子ケイリン リザルト

 

順位 選手名 所属
1位 アジズルハスニ・アワン AWANG Mohd Azizulhasni マレーシア
2位 ハリー・ラブレイセン LAVREYSEN Harrie オランダ
3位 ニコラス・ポール PAUL Nicholas トリニダード・トバゴ
4位 中石湊 日本
37位 高橋奏多 日本

最終リザルトPDF

中石湊/高橋奏多 日本選手インタビュー

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