男子短距離
男子短距離では、2022年のネーションズカップでも活躍した選手が表彰台を獲得するなか、オーストラリアの強さが目立つ結果となった。
スプリント
スプリントを制したのはマシュー・リチャードソン。ネーションズカップでも金メダル獲得を含む活躍を見せており、オーストラリアの国内選手権でもマシュー・グレーツァーらと表彰台を争う注目の若手選手だ。
200mFTTの世界記録を持つニコラス・ポールは、予選タイムの「9秒445」で大会記録を更新したものの、惜しくも銀メダルとなった。
選手名 | 国名 | ||
優勝 | マシュー・リチャードソン | Matthew Richardson | オーストラリア |
2位 | ニコラス・ポール | Nicholas Paul | トリニダード・トバゴ |
3位 | ジャック・カーリン | Jack Carlin | スコットランド |
チームスプリント
マシュー・グレーツァー、マシュー・リチャードソンが揃ったオーストラリアチームが優勝。
予選にて「42秒222」で大会記録を更新したものの、決勝ではさらに「42秒040」を叩き出し、同大会内で2回も大会記録を塗り替えた。また、この「42秒040」はオーストラリア国内記録も更新するタイム。
世界選手権での活躍に期待がかかる。
国名 | 選手名 | 決勝タイム | ||
優勝 | オーストラリア | レイ・ホフマン マシュー・リチャードソン マシュー・グレーツァー |
Leigh Hoffman Matthew Richardson Matthew Glaetzer |
42.040 |
2位 | イングランド | ハーミッシュ・タンブル ジョセフ・トルーマン ライアン・オーウェンス |
Hamish Turnbull Joseph Truman Ryan Owens |
43.372 |
3位 | ニュージーランド | サム・ウェブスター サム・デイキン ブラッドリー・ナイプ |
Sam Webster Sam Dakin Bradly Knipe |
43.856 |
ケイリン
オーストラリア男子短距離チームが唯一メダル獲得を逃したケイリン。
自国で開催されたネーションズカップ第3戦(カリ)にて、スプリント・ケイリンの2冠を達成し、勢い付いていたニコラス・ポールが優勝。
スプリントでもニコラス・ポールに次ぐ銅メダルを獲得したジャック・カーリンが2位。そして2カ国が出場したアジアから、マレーシアのムハマド・シャロームが3位でフィニッシュし銅メダルを獲得した。
選手名 | 国名 | ||
優勝 | ニコラス・ポール | Nicholas Paul | トリニダード・トバゴ |
2位 | ジャック・カーリン | Jack Carlin | スコットランド |
3位 | ムハマド・シャローム | Muhammad Shah Firdaus Sahrom | マレーシア |
1kmタイムトライアル
1kmTTでは、マシュー・グレーツァーが”歴史に残る”優勝を果たした。
1kmTTで通常使用される「パシュートバー」ではなく、スプリントなどで使用される「ドロップバー」を使用しながら、1分台を切り見事優勝。
このハンドルバーの変更は、オーストラリア自転車競技連盟による直前の判断だったそうだ。
参照:AUSCYCLING
2位に続いた同国のトーマス・コーニッシュもドロップバーで出走し、1分切りまであとわずかの好タイムを記録した。
3位はスプリント・ケイリンでも表彰台入りを果たしたニコラス・ポール。金銀銅を1枚づつ獲得し、トリニダード・トバゴの合計メダル獲得数に大きく貢献した。
選手名 | 国名 | 決勝タイム | ||
優勝 | マシュー・グレーツァー | Matthew Glaetzer | オーストラリア | 59.505 |
2位 | トーマス・コーニッシュ | Thomas Cornish | オーストラリア | 1:00.036 |
3位 | ニコラス・ポール | Nicholas Paul | トリニダード・トバゴ | 1:00.089 |
女子短距離
女子短距離種目では、エルレス・アンドリュース(ニュージーランド)が3冠を達成。
22歳の若手ながら東京2020オリンピック女子ケイリンの銀メダルを獲得していたり、エリートカテゴリーのオセアニア選手権(2022)でも3冠を達成している注目選手だ。
スプリント
東京2020オリンピック女子スプリントの金メダリストであるケルシー・ミシェルを下し、エルレス・アンドリュースが優勝。
銅メダルを獲得したのは、さらに若手のエマ・フィヌカン(19歳)。2022年よりイギリス女子短距離コーチに就任した、カーリー・マカラクの下で成長を遂げている選手の1人だ。
選手名 | 国名 | ||
優勝 | エルレス・アンドリュース | Ellesse Andrews | ニュージーランド |
2位 | ケルシー・ミシェル | Kelsey Mitchell | カナダ |
3位 | エマ・フィヌカン | Emma Finucane | ウェールズ |
チームスプリント
エルレス・アンドリュース率いるニュージーランドが優勝。予選では「47秒841」で大会新記録を樹立した。同じく優勝メンバーのレベッカ・ペッチはBMXレーシングでも活躍する選手だ。
2022年のネーションズカップ第1・2戦にてチームスプリントのメダル(銀1・銅1)を獲得していたカナダチームは、惜しくも金メダルを逃す結果となったが、コンスタントに表彰台を獲得する安定の強さを示した。
国名 | 選手名 | 決勝タイム | ||
優勝 | ニュージーランド | エルレス・アンドリュース レベッカ・ペッチ オリビア・キング |
Ellesse Andrews Rebecca Petch Olivia King |
47.425 |
2位 | カナダ | ケルシー・ミシェル サラ・オルバン ローリン・ジェネスト |
Kelsey Mitchell Sarah Orban Lauriane Genest |
48.001 |
3位 | ウェールズ | ライアン・エドモンズ ローリ・トーマス エマ・フィヌカン |
Rhian Edmunds Lowri Thaomas Emma Finucane |
47.767 |
ケイリン
3冠を達成したエルレス・アンドリューに続き、ケイリンの表彰台に登ったのはイギリスのソフィー・ケープウェルとケルシー・ミシェル。
ソフィー・ケープウェルは2022年にエリートデビューを果たしたばかりの若手選手だが、「2021世界選手権トラック」では女子チームスプリントにて日本チームを下し、銅メダルを獲得したイギリスチームメンバーの1人。10月の「2022世界選手権トラック」での活躍にも要注目だ。
選手名 | 国名 | ||
優勝 | エルレス・アンドリュース | Ellesse Andrews | ニュージーランド |
2位 | ソフィー・ケープウェル | Sophie Capewell | イングランド |
3位 | ケルシー・ミシェル | Kelsey Mitchell | カナダ |
500mタイムトライアル
エルレス・アンドリュースがチームパシュートと以上の短距離2種目を制覇。残る500mTTを制したのは、「33秒234」で大会記録を更新したクリスティーナ・クロナン。
2020年以降の国内選手権では常に3冠以上を達成し続けている選手。ネーションズカップ第2戦(ミルトン)でも500mTTで優勝しており、同種目にて「2022世界選手権トラック」の制覇が期待される有力候補の1人だ。
選手名 | 国名 | 決勝タイム | ||
優勝 | クリスティーナ・クロナン | Kristina Clonan | オーストラリア | 33.234 |
2位 | ケルシー・ミシェル | Kelsey Mitchell | カナダ | 33.294 |
3位 | ソフィー・ケープウェル | Sophie Capewell | イングランド | 33.522 |