普段競輪を見ないけど、その存在を知っているという方も多いグランプリシリーズ。「このレースをきっかけに競輪を見始めてみよう」「せっかくなら車券も買ってみたい」。そう考えている人も多いのではないだろうか。
もし応援したい“推し”の選手がいるのであれば、車券を買うことでレースの緊張感は一気に高まる。
ゴール前の数秒に、思わず声が出る
──本稿は、そんな体験をしてもらうための、初心者向け車券講座である。
まずはここから!車券(賭式)の種類を知ろう
競輪の車券にはいくつかの種類があるが、最初からすべてを覚える必要はない。
ここでは、基本だけを押さえて紹介していく。
初心者向け・主な車券の種類
■2車複:1着・2着に入る2人を当てる。順番は問われない
■2車単:1着と2着を「順番どおり」に当てる
■3連複:1着・2着・3着に入る3人を当てる。順番は問われない
■3連単:1着・2着・3着を「すべて順番どおり」当てる
■ワイド:選んだ2人が3着以内に入れば的中
なお、各種ともに最低100円から購入可能だ。
単式と連式の違い
覚えておきたいのは、「複」と「単」の概念。
「単」とつく車券は着順を当てる必要があり、「複」とつく車券は順番を問われない、ということだ。
ちなみに「ワイド」は、正確には「拡大2連勝複式」という名称。その名のとおり、“拡大版の2車複”とイメージするとわかりやすいだろう。
“推し”がいるなら「2車単」がおすすめ?
「この選手を応援したい」という明確な推しがいる場合、2車単は非常に分かりやすい選択肢である。
推しの選手を1着固定し、2着に全選手を買ったとしても最大8点。その買い方をすれば、推しが勝つ=車券を取る、という構図となる。推しが勝つかどうか。その一点に集中してレースを見られるため、観戦の没入感が高まる買い方といえる。
高配当を狙うなら3連単
高配当を狙いたいのであれば、3連単という選択肢もある。
同じように“推し”を1着に固定、2着・3着に全選手をマークすれば推しが1着=的中だが、その際の購入点数は56点。1点100円としても5600円となる。

1着の欄に推しの選手の車番を、2着・3着の欄を全とマークすれば、計56点の車券となる
56倍以下の配当だと、赤字となってしまう。
的中した際のリターンが大きくなることもあるが、その分、難易度も高く点数も増えるので注意が必要だ。
当たりやすさ重視なら、ワイドという選択
「まずは当たる体験をしてみたい」
「展開がまだよく分からない」
そうした人には、ワイドが向いている。ワイドは、選んだ2人が3着以内に入れば的中となるため、的中率が高いが、配当は比較的落ち着いたものになりやすい。
『KEIRINグランプリ』の空気を味わいながら、競輪に慣れるための第一歩として適した車券といえる。
推しが3人いるなら“ボックス”買いも
ここまでは、推しの選手が1人という前提で話を進めてきたが、ライン(地区)全員を応援したい、好きな選手が3人いる、という方もいるであろう。
そんな方には“ボックス”がオススメ。これは券種ではなく“買い方”で、マークした選手の全パターンを買う、という方法だ。

赤枠の欄内に推しの車番をマークすればボックス買いが可能
たとえば2車複の券種で「A・B・Cの選手のボックス」を買うと、点数は3点(A-B / B-C / A-C)となる。
しかしながら、単系の車券でボックス買いをすると、点数が一気に増えてしまうことには気をつけてほしい。
インターネット購入も可能
もちろん、車券はインターネットでも購入可能。
各サービスを使うための登録は必要となるが、すぐに車券を買えるようになるサービスも多く、お手軽感が魅力だ。
一方で、グランプリシリーズ期間の平塚競輪場では、「未確定車券」(レースの結果が出る前の車券)5000円分で参加できる抽選会などのイベントも実施されている。
楽しむことがいちばん大切
グランプリシリーズは、選ばれたトップ選手だけが集う特別な舞台。
車券を買うことで、さらなる臨場感を持ってその特別なレースを味わうことが可能だが、あくまで楽しむことが大前提だ。
20歳未満の方の購入・譲り受けることも禁じられている。
ルールと節度を守り、適度に楽しんでいただきたい。




