世界で数多くの名ライダーを育て上げた「名将」ブノワ・ベトゥ短距離ヘッドコーチは、世界選手権2018をどう見た?河端選手の結果に驚かされた?他の選手の結果はどう見る?今回ケイリンに出場した選手に質問が集中してしまったが、今後の日本代表チームはどうなる?そんなことを一挙に訊ねてみた!
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私は「世界選手権のメダル獲得は可能だ」と言っていましたよね?
日本チームの進化を確認
トラック世界選手権2018を振り返り、どう感じましたか?
日本チームの進化を確認できました。
スプリントでは少しだけ勝ち上がることができました。
チームスプリントは、これからのことを考えねばなりません。伊豆へ戻り、皆とよく話さなければいけませんね。
小林優香選手について
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女子ケイリンは、見た通り可能性があります。小林優香選手はポテンシャルを秘めていますが、まだ勝てる準備ができていません。実力はありますが、レースの最中、もっと冷静に走れなくてはいけません。
いずれにせよ次の世界選手権、そして東京オリンピックで活躍できる可能性を持った選手がチームにいるということは、嬉しいことです。去年は世界選手権やオリンピックの決勝で争える可能性がある選手はいませんでした。ただ、テクニック面もメンタル面も、もっと成長が必要ですね。
河端朋之選手のケイリン銀メダルについて
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男子ケイリンはいつも私が言ってきたように、できることを実行したまでです。私は「世界選手権のメダル獲得は可能だ」と言っていましたよね?
私の頭には、世界選手権へ「とりあえず」参加するという考えは一切ありません。「メダルを獲得するため」に参加するんです。
オリンピックを見据えれば「既に私たちはメダル獲得ができるレベルにある」と、意志表示することを恐れではいけないのです。
ただ、実際に事が起きたということがとても嬉しいです。欲を言えば、もう少しで世界チャンピオンだったので、河端選手にはアルカンシェルを着て欲しかったですけどね(笑)
ここまでチームは血の滲むような努力を続けてきたので、今回のメダル獲得はとても素晴らしい事だし、この瞬間を素直に喜びたいと思います。また、河端選手の結果が他の選手たち、決勝に行けなかった選手たち、ケイリンに出れなかった選手たちに野望というか野心を植え付けてくれると嬉しいですね。
フィジカル面では大きな違いはありませんし、河端選手ができたということは他の選手たちにも出来るということです。だから、他の選手たちには今回の結果を基に、野望を抱いて欲しいですね。