【サイクリスト偉人伝】ロード&トラック兼業の世界王者ロジャー・クルーゲ

Men's Madison / 2019 Track Cycling World Championships Pruszków, Poland

トラック世界選手権2019男子マディソンにて金メダルを獲得したロジャー・クルーゲ。UAEツアー完走後にポーランドへ移動し、翌日に行われたマディソンで世界選手権2連覇を達成するという圧倒的なタフさが話題となった。

キャリアの中ではグランツールでのステージ優勝経験等もあるが、普段は平坦ステージでのリードアウト等のアシストを担当していることが多いため、表舞台に名が出ることは少ない。ロードレースではアシストに徹することが多い彼だが、実はトラックレースの世界では10年以上に渡って世界の第一線で活躍している。

普段あまり日の目を見ることのない偉人に、本記事ではスポットライトを当てていく。

プロフィール

Roger Kluge

©Tim De WaeleKT/Tim De Waele/Corbis via Getty Images

名前ロジャー・クルーゲ (Roger Kluge)
生年月日1985年2月5日
出身地ドイツ アイゼンヒュッテシュタッド
身長192cm
体重86kg
脚質スプリンター(ロード)
愛称ビッグロッジ
好物エンジンオイルの匂いとV8エンジンのサウンド
クリート固定派
好きな補給食キャラメルココナッツのプロテインバー

生い立ち

9歳でクラブに所属し自転車競技を始める。所属していたクラブの育成プログラムにトラック種目が組み込まれており、初めてのレースもトラックレースであった。

16歳の時にスプリント力を評価され、短距離選手の道へ。僅か1年でナショナルチーム入りを果たし、2003年にはナショナルジュニア選手権にてケイリン2位・チームスプリント3位という結果を残している。しかし、その後は短距離選手として思うような成績が残せず、短距離から中距離とロードの兼業に転向。翌年のナショナルジュニア選手権ではマディソンで2位に入り、エンデュランス系の選手としてのキャリアを歩み始める。

2005年に高校を卒業するが当時はロードのプロになることが出来ず、LKTチームブランデンブルグというアマチュアチームに所属することに。そしてクルーゲはプロに成れなかった時の保険として、消防士になるための訓練を受けながら競技を続けることを選択する。

UIV Cupと呼ばれるU23選手向けの六日間レースなどで経験を積み、2007年にはポイントレースでドイツナショナルチャンピオンに輝く。同時期にワールドカップのスクラッチでも優勝を経験し、トラック中距離の世界で徐々に存在感を増してゆく。

Roger Kluge

北京オリンピックにて銀メダルのクルーゲ(左) / (C)Tim De Waele (Photo by Ola Fagerstrom/Getty Images)

2008年、22歳の時に出場した北京オリンピックのポイントレースにて銀メダルを獲得。この結果を受け、ドイツのアスリートにとって最高の名誉と呼ばれるジルバーネス・ロールベアブラッド賞を受賞。プロ転向1年目での快挙である。

その後も順調にステップアップをしていくクルーゲだが、2011-12年まで所属していたシマノ時代まではスプリンターとして勝利を求めて走るもののレースでは結果を残すことが出来ずにいた。
2014年にIAMサイクリングに移籍してからは、キャプテンやエースのためにリードアウト等のアシスト要員として走ることを決意。アシストとして走るようになって5年が経つが、今の仕事や役職には満足しているとのこと。

現在では”ロードのチームを支えるアシスト”としての顔と”トラックで世界の頂点を目指すドイツのエース”という二つの顔を持ち合わせながら戦い続けている。

トラック・ロードの二刀流を支える彼の武器

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