2019-20シーズンのワールドカップも残すところ後1戦。ワールドカップ第6戦と世界選手権の2つが終わると、2020東京オリンピックへの出場枠を懸けた争いも終わりを迎えることとなる。

本記事では『日本代表が2020東京オリンピックの出場枠を獲得するために最低限必要となる成績』をテーマに、ワールドカップ第6戦開幕前のオリンピックポイントランキングについて解説していく。

東京オリンピックへの出場枠の獲得方法の詳細については、こちらの記事をご参照頂きたい。

【トラック】2020年東京オリンピックの出場枠はどうやって獲得するの?

第6戦で日本代表が出場する種目【短距離編】

男子チームスプリント

日本ナショナルチームとして、雨谷一樹松井宏佑小原佑太の3名が出場予定。現在のランキングは7位だ。

一時期は出場枠の獲得が危ぶまれていたが、ワールドカップ第4-5戦での2大会連続の金メダル獲得により大量にポイントを稼ぐことに成功。圏内へのジャンプアップを果たした。

だが、第6戦には現在8位のポーランドと現在9位のロシアもエントリーしている。それぞれとのポイント差も250点に満たない状況であるため油断は出来ない。

そのため、男子チームスプリントにおいては、
・ポーランド、ロシアの2カ国に負けないこと
が絶対条件として求められるだろう。

Final / Men's Team Sprint / TISSOT UCI TRACK CYCLING WORLD CUP V, Brisbane, Australia, 長迫吉拓 新田祐大 深谷知広

また、オリンピックランキングにおけるワールドカップの結果は、全6戦の内、順位の良かった上位3大会のものが反映されることになっている。ここまでの日本男子チームスプリントは第3戦:6位、第4戦:1位、第5戦:1位という結果であるため、さらにポイントを加えるには5位以上を獲得することが求められる。

男子スプリント

W6op男子スプリント

※他種目のランキングから枠を獲得している国には線を引いてある

雨谷一樹小原佑太の両名が出場予定。オリンピックランキングは、チームスプリントで出場枠を確保すると自動的にスプリントケイリンの枠を獲得することが出来るルールとなっている。現在の日本はその対象だ。

上記の表では、自動的に枠を獲得しており種目ごとの出場枠ランキングに関係の無くなった国に全て線を引いてある。

日本はチームスプリントからの自動枠を失ったとしても、スプリントで枠を争う事実上のランキングでは1位となるため、特に心配する必要はない。

男子ケイリン

W6op男子ケイリン

※他種目のランキングから枠を獲得している国には線を引いてある

松井宏佑が出場予定の男子ケイリン。現在日本はランキングトップであるが、前述のスプリントと同じくチームスプリントからの自動枠があるため気に留めなくても良い状況だ。

チームスプリントで出場権を失ったとしても、事実上のボーダーであるベネズエラとは4000ポイント以上の差がついているため、ワールドカップと世界選手権だけでは逆転されることがない状況となった。(ワールドカップ優勝で500ポイント、世界選手権優勝で750ポイントであるため、ここから全ての試合で優勝されてしまったとしても逆転されることはない)

よって、日本はケイリンでの出場枠獲得を手中に収めたことになる。

中・長距離編