『2025世界選手権トラック』の大会3日目、チリ・サンティアゴの現地24日には男子1kmタイムトライアルが実施された。2年連続2回目となるハリー・ラブレイセンが金メダルを獲得。日本勢は市田龍生都と中石湊が自己ベストを更新したものの、予選突破はできず。レースのレポートをお届けする。
31人がエントリーしたこの種目。日本からは、いずれも今大会がエリート世界選手権初出場となる市田龍生都と中石湊が出走。アルカンシェルホルダーのハリー・ラブレイセン(オランダ)ら世界の強豪に挑む形となった。
予選 自己ベスト更新の日本勢、しかし……
予選はトップ8が決勝へと進む。まずは市田が第3組に出走。1分切りを目指す市田はスムーズにスタートしていくと、それまでの暫定トップタイムを塗り替えながら周回を重ねていく。市田のフィニッシュタイムは1分00秒046。自己ベストを更新するタイムで暫定トップとなって、他の選手の結果を待つが、最終的には惜しくも9位となり予選突破はならず。
全日本タイトルを持つ中石は11組に出走。市田と同様に1分切りを目指す中石のフィニッシュタイムは1分00秒226。中石も自己ベストを更新したが、全体の13位で決勝には上がれなかった。
予選トップは前年のチャンピオン、ハリー・ラブレイセン(オランダ)。唯一の57秒681を記録し、決勝へと順風満帆なスタートを切った。2位はジョセフ・トルーマン(イギリス:58秒807)、3位にジェフリー・ホーフラント(オランダ:58秒962)。
決勝 前半型のホーフラント、後半型のラブレイセン
8人の猛者たちが集った決勝。レースは予選8位から1位へと徐々に盛り上がっていく形で進行されていく。予選のタイムが明らかに他とは異なる最後から3番目のジェフリー・ホーフラントが出走すると、驚きのタイムに会場が沸く。暫定トップを更新したそのタイムは、58秒163。
ラストから2人目となるジョセフ・トルーマンが予選よりタイムを落としてホーフラントの銀メダル以上が確定すると、最後は予選トップのハリー・ラブレイセン。
スタートすると最初の1周は暫定トップのタイムよりも遅かったが、ホーフラントが最初にスピードを上げていくのに対し、ラブレイセンは後半型のタイプ。周回を重ねる毎に速くなっていく。
3周回を終えて暫定トップタイムを更新すると、会場の大きな声援を受けてのフィニッシュタイムは57秒978。コンマ2秒ほどホーフラントのタイムを更新し、この種目で2年連続2回目の金メダルを獲得した。
ラブレイセンはこれで自身が出場した世界選手権での獲得金メダル総数を19とし、4日目〜最終日にかけて実施されるスプリントで20個目のメダル獲得を目指す。
| 選手名 | チーム | 決勝タイム | ||
| 1位 | ハリー・ラブレイセン | LAVREYSEN Harrie | オランダ | 57.978 |
| 2位 | ジェフリー・ホーフラント | HOOGLAND Jeffrey | オランダ | 58.163 |
| 3位 | ジョセフ・トルーマン | TRUMAN Joseph | イギリス | 59.268 |
| 9位 | 市田龍生都 | 日本 | ||
| 13位 | 中石湊 | 日本 |








