2025年8月22日より、静岡県・伊豆ベロドロームで幕を開けた『2025全日本選手権トラック』。
大会2日目、女子オムニアムの模様をお伝えする。

オムニアムとは?

「スクラッチ」「テンポレース」「エリミネーション」「ポイントレース」という4種目を1日で行い、その総合成績を競うオムニアム。レースを支配するための「スピード」「持久力」はもちろん、展開を読む「頭脳」も含め、総合力が試される。

垣田が優位に進める序盤

内野艶和、垣田真穂、池田瑞紀、水谷彩奈というチーム楽天Kドリームス勢をはじめ、7人がエントリー。3種目を終え、スクラッチ・エリミネーションで1位となった垣田が暫定1位となるが、大きな差はなく最終種目のポイントレースを迎える。

スクラッチ結果
テンポレース結果
エリミネーション結果

暫定順位

垣田真穂 116ポイント
水谷彩奈 110ポイント
内野艶和 110ポイント

ジュニア時代の世界チャンピオン・内野がスピードで魅せる

ポイントレースがスタートすると、序盤からポイントを積み上げていったのは、ジュニア時代にこの種目で世界チャンピオンになり、エリートでも世界3位になった実績を持つ内野。

前日のエリミネーションでは佐藤水菜を下して優勝したスピードを武器に、ポイント周回で着実に1位=5ポイントを重ねていき、早々に暫定順位でトップへ。

その後も、内野の勢いは止まらず、全8回のポイント周回のうち7度1位を取り、計43ポイントを加算。最終的に153ポイントまで伸ばして優勝を遂げ、この大会3つめの金メダルを得た。

2位は垣田(136ポイント)、3位は池田(129ポイント)。

順位 所属 選手名 ポイント
1位 内野艶和 チーム楽天Kドリームス 153
2位 垣田真穂 チーム楽天Kドリームス 136
3位 池田瑞紀 チーム楽天Kドリームス 129

リザルト

優勝:内野艶和

Q:3種目を終えた段階で暫定2位。あの位置取りは想定内でしたか?

エントリー人数が少ないこともあり、できるだけ3種目でポイントを積んでおきたかったのですが、なかなかうまく行かず……正直、かなりヤバいなと思っていました。

Q:その中で迎えたポイントレースは、序盤から積極的なレースとなりました。

上位との差も大きくない一方、下位もすぐ近くにいる状況だったので、とにかく行くしかないという気持ちでした。すごくキツかったですが、最後まで思い切って行くことができて良かったです。

Q:エリミネーションでも活きたスプリント力を存分に発揮する形でしたが、その部分は自信があったのでしょうか?

この大会は、ヨーロッパから戻ってきて久々のベロドロームでのレース。手探り状態ではありましたが、思ったよりもスプリント力は落ちていないということがわかって、自分でも少しビックリしています(笑)。

とはいえ本当に余裕もなかったですし、ギリギリの戦いでした。

Q:チームパシュート、エリミネーションに続き、早くも3冠です。

すごく上手くいっていると思います。スクラッチもマディソンも、1位を目指して頑張ります。