日本国内の自転車競技を統括するJCF(日本自転車競技連盟)。それぞれの自転車競技で強化指定選手の選抜や国際大会への派遣などを行なっている団体だ。その活動は様々な支援によって支えられている。

今回はJCFの公式スポンサーを務める全9社(2023年現在)の内の1つ、「サイクラーズ株式会社」についてご紹介。

本記事ではサイクラーズ株式会社が統括するグループ会社の1つ、「東港金属」の工場”潜入”レポートをお届けする。

シリーズ第1弾はこちら▼

(1)10年以上もJCFを支える「サイクラーズ株式会社」公式スポンサーになった経緯やその後の反響とは…

「サイクラーズ株式会社」ってどんな会社?

サイクラーズ株式会社, Cyclers, JCF オフィシャルスポンサー

「サイクラーズ株式会社」大森オフィス

基幹企業「東港金属株式会社」をまとめる「サイクラーズ株式会社」。「サーキュラーエコノミー」を追求し続けている会社であり、基幹企業の「東港金属株式会社」は1902年に創業された故銅店をルーツとし、100年以上の歴史を誇る。

「サーキュラーエコノミー」とは再生し続ける循環型経済構造のこと。製造に関わる、開発・調達・製造・販売・製品利用・リサイクルにおいて、ありとあらゆる無駄をなくし、全てのものを資源に戻す経済構造を意味している。

「東港金属株式会社」の創業以来、120年余りにわたり、資源循環型社会の実現に向けた取り組みを続けている。

出典:サイクラーズ株式会社「BUSINESS グループ事業案内」

現在のサイクラーズ株式会社は、再生・再利用・循環の行程をより効率的に行うためのグループ会社を構成。

運輸を担う「TML」、スクラップの買取及び産業廃棄物の中間処理を担う「東港金属」、輸出を担う「トライメタルズ」、サーキュラーエコノミーを追求するためのプラットフォームを提供し、企業にリユースのサービスを提供する「トライシクル」。

そしてグループ事業の統括などを担う「サイクラーズ」。以上の5社で構成される「サイクラーズグループ」だ。

回収から販売までの”循環行程”を、自社グループで完結できるようになっている。

京浜島工場

サイクラーズグループのなかで、スクラップの買取及び産業廃棄物の中間処理を担う「東港金属(とうこうきんぞく)株式会社」。

今回はサイクラーズ株式会社の本社も併設する「京浜島工場」へ見学に伺った。ものづくり企業が集積する東京都大田区の京浜島に位置する工場だ。

京浜島工場を擁する東港金属が担っているのは、「スクラップの買取及び産業廃棄物の中間処理」。いわゆる”廃棄物”が最初に運ばれて来る場所だ。

しかし運ばれて来る廃棄物の中には、資源として再利用できるものがたくさん残っている。それらをテクノロジーを駆使して見つけ出し、資源として再利用できる物を可能な限り増やし、廃棄物を減らしていく。

廃棄物を”価値ある物”に変えていく上で、最初の行程を担うのが「京浜島工場」。まさにサーキュラーエコノミーを実現するための、中核的な役割を担う場所となっている。

何でも回収する「受け入れ門戸の広さ」

京浜島工場の強みは、大抵の物ならば何でも受け入れてしまう「門戸の広さ」。

様々な企業や収集運搬会社からの依頼を請け負っている。工場見学中の小一時間の間にも、多くのトラックが様々な廃棄物を運び入れていた。

工場を案内してくれた工場長代理の宮越さんは、以下のように語ってくれた。

「色々なものが混在していても、受入可能であることが我々の強みの1つです。危険物など一部受け入れ不可なものもありますが、大抵の物は受け入れます」

さらに受け入れは24時間実施し、正月三が日以外の祝日や夜間も行なっている(予約制)とのこと。

東港金属のホームページにも「24時間・362日対応!」と書かれている通り、その門戸の広さで廃棄物の受け入れ機会を最大限に増やしている。

分別の手間に尻込みし、再利用できる物も全て廃棄物として処分してしまう。そうした事例は往々にしてあるだろう。

言うまでもなく分別済みであることに越したことはないが、再利用へのハードルを下げることで廃棄物を減らすことも可能になる。まさに”何でも回収する”京浜島工場の大きな強みの1つだ。

東港金属株式会社

再利用までのいくつもの工程

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