第1戦からの短いインターバルを経て、『2019-2020トラックワールドカップ第2戦』がイギリス・グラスゴーで間もなく開幕する。
日本のスプリント種目のエースとして戦う深谷知広。現在、日本の男子スプリント種目におけるオリンピックランキングは9位(11月8日現在)だ。さらに深谷知広の個人ランキングは14位。2018-2019シーズンのレースでは並み居る強豪と肩を並べ、ブノワコーチからは「日本の希望」と言われ戦い続けた。オリンピック出場に向けての最後のワールドカップシーズン初戦を前に深谷の心境とは・・・・・
オリンピック出場以上に大切な、スプリントへ絞る意味
Q:深谷知広選手にとってのワールドカップ初戦、ケイリンには出場しないそうですね。
ケイリンには出場しません。オリンピックを目指すのならばケイリンを頑張ることが必須条件ではありましたが、スプリントを頑張りたい時にケイリンのことまで考えていると、スプリントに集中出来ないので仕方なくです。
もちろんスプリントに絞るということはオリンピックに出場する可能性が減るというか、ほぼ消滅することになるんですが、そこはブノワコーチと話をし、敢えてスプリント一本にするという結果になりました。
Q:自分からスプリント一本へ絞ると言ったのですか?
はい、自分から話ました。オリンピックに出るためだけに走るのは自分らしくないなと思ったのと、その中途半端な気持ちでケイリンを走るのは他の人のチャンスを潰すことにもなりかねなません。それだったら自分のやりたいことを一生懸命やった方が楽しいと思い、スプリント一本に絞ったという経緯があります。
決めてからは自分の中ですっきりとした気持ちで走れたので、楽しく走れています。
Q:その集中すべきスプリントですが、まずは200mの予選をどう考えていますか?
今シーズンになって周りのタイムが上がってきているので、9秒7は最低でも出しておかないと・・・・今のギアでは限界もあるかもしれませんが、やれるだけやってから一回帰って相談したいと思います。
Q:自己ベストは?
9秒7台、モスクワGPの時ですかね。フルで練習をすることはないので、まあ9秒7の後半だと思います。10秒を切った後も1回しか10秒台に戻ったことはないので、1回でも自己ベストタイムを超えるとコンスタントにタイムを出せるとは思います。ただ、自己ベストを超えるには気持ちとか壁はあるのかもしれません。今やれることをしっかりとやるだけです。