2025年1月25日〜1月26日に開催された『2025ベルギー国内選手権トラック』にて、女子エリートの「1kmTT」・「4km個人パシュート」の世界新記録が樹立された。
ベルギー自転車競技連盟の公式リザルトをもとにお届けしていく。
公式リザルト 1月25日実施分(1日目)
公式リザルト 1月26日実施分(2日目)
種目“新設”から1ヶ月、世界記録が続々誕生
2025年1月1日から競技距離が一部改定されたUCIトラック競技。
本改定により女子エリートカテゴリーでは、世界記録の対象となる「1kmTT」と「4km個人パシュート」の2つのタイム計測種目が”新設”された。
改定からわずか3日後、両種目初となる世界記録は『2025フランス国内選手権』にて誕生したのだが、それから約3週間後の『2025ベルギー国内選手権トラック』にて、またも両種目の世界新記録が樹立されることとなった。
女子エリート1kmTT
この投稿をInstagramで見る
1kmTTで世界新記録を樹立したのは、マリス・ヴァンホーヴ。
予選にて「1分7秒287」をマークし、前記録を1秒以上更新。さらに進んだ決勝でも「1分7秒632」の好タイムを記録し優勝を飾った。
選手名 | 国 | 世界記録 | 計測日 |
マリス・ヴァンホーヴ (Marith Vanhove) |
ベルギー | 1分07秒287 | 2025年1月26日 |
タキ マリー ディヴィン・クアメ (Taky Marie-Divine Kouamé ) |
フランス | 1分8秒399 | 2025年1月3日 |
ヴァンホーヴは21歳(2025年1月現在)の若手選手。“前世界記録保持者”であるタキ マリー ディヴィン・クアメとは異なり、中長距離やロードで活躍する選手だ。
この投稿をInstagramで見る
直近の主な成績としては、2023年の国内選手権・個人パシュート(当時3km)でのロッテ・コペツキーに次ぐ銀メダルや、2024年の『UECヨーロッパ選手権』でのオムニアム銀メダルが挙げられる。
その才能、特にレース終盤でのスプリント力を評価されたヴァンホーヴは、2025年からUCIウィメンズコンチネンタルチーム「AG Insurance – Soudal U23」に加入。
Marith on taking the National taking and the kilometre world record.🇧🇪🌍 pic.twitter.com/8eEgTtKkrs
— AG Insurance – Soudal Pro Cycling Team (@agsoudal) January 26, 2025
本チームはUCIウィメンズワールドチーム「AG Insurance – Soudal Team」の下部チームであり、今回のベルギー国内選手権でもヴァンホーヴは、エアロヘルメットなどチーム機材をフル装備。
一流チームによるバックアップも、今回の記録更新の重要な要因の1つといえるだろう。