2020年12月、2024年パリオリンピックから「自転車競技における男女の出場選手数を平等とする」ことを、UCI(国際自転車競技連合)が発表した。
これに伴いトラック競技ではチームスプリントにて、従来の「男子3人制(750m)・女子2人制(500m)」から、「男女3人制(750m)」へと統一された。
変更後2回目となる世界選手権
UCIの発表後、3人制の女子チームスプリントが世界選手権にて初めて実施されたのが、前回大会の『2021世界選手権トラック』。
UCIの発表から1年も経たない内に開催された本大会には、日本チームも参戦。表彰台まであと一歩の4位入賞を果たした。
そしてまた1年が経ち『2022世界選手権トラック』がやってくる。この1年の間に様々な大会にて実施されてきた3人制女子チームスプリント。
2021年では本種目でまだ”発展途上”だった国々も経験を積み上げ、タイムを上げている。この記事では「世界がどれだけ成長したのか」「その中で日本は、どの位置にいるのか」を検証していく。
意外にも、世界記録は更新ナシ
まずは世界記録を見ていこう。
記録日 | タイム | 国 | 選手名 | 大会名 |
2020年11月11日 | 46.852 | ロシア | ナタリア・アントノバ ダリア・シュメレワ アナスタシア・ボイノワ |
2020 UECヨーロッパ選手権トラック |
2021年10月5日 | 46.551 | オランダ | シェーン・ブラスペニンクス キーラ・ランベリン ステッフィー・ファンデルピート |
2021 UECヨーロッパ選手権トラック |
2021年10月20日 | 46.064 | ドイツ | リー ソフィー・フリードリッヒ ポーリン・グラボッシュ エマ・ヒンツェ |
2021世界選手権トラック |
3人制女子チームスプリントの最も古い世界記録は、2020年ヨーロッパ選手権で記録されたロシアの46秒852。これは冒頭で触れたUCIの発表より前の記録だが、この発表は「オリンピックについて」のものであり、それ以前から3人制になること自体は公となっていたためである。
翌年のヨーロッパ選手権でオランダが、そして同じ月に行われた世界選手権でドイツが世界記録を更新したものの、それ以降の更新はない。
意外にも「この1年で、世界記録は更新されていない」ということである。
参照:UCI WOMEN ELITE WORLD RECORDS
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