いつも100%以上 モチベーションの秘訣

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自分の出場機会は自分で掴む

窪木一茂, 橋本英也

Q:同年代の敵と戦うためにも、まずは国内の選考を勝ち抜かねばならないわけですが、その障壁となる2人(窪木一茂/橋本英也)がいますが?

世代交代というか、年が上の選手が辞めて僕が出るというのは当たり前の話になってしまいます。でも先輩たちが本気で戦ってる時に、しっかりそれを超えて出たいです。そうでなければダメだと思っています。

己の道をゆく

Q:昨シーズンはどのようなシーズンでしたか?

僕はフィジカルを重視しています。自分にできる限りのトレーニングを重ねてきました。様々なタイプの選手がいると思いますが、僕は「全てはフィジカルが基礎となり、その後に戦術や技術だろう」と思っています。普段から200kmを走っているプロツアーの選手からしたら4、50kmのレースなんて全然キツくないわけです。

去年は橋本英也さんの調子が落ちていたにせよ、全日本選手権で初めて、自分の理想通りのパフォーマンスを出して良い結果を残すことができました。4日目の一番疲れているタイミングでも、個人パシュートで良いタイムを出せるとか……そういうことで自分の成長を実感してきました。

※2021年の全日本ではスクラッチ、エリミネーション、ポイントレース、個人パシュート、チームパシュートと5冠達成

行ってきたことは間違ってなかったと思いましたし、これを続けていければ少しは戦えるのかなと感じて、良い感じで締めくくれたシーズンだったと思います。

タイムで実力を示す、常に成長していくことが大事

Q:2020年はアワーレコードにも挑戦しましたよね。

アワーレコードもそうですが、去年は個人パシュートを走る機会が多くありました。結果を出して、これまで日本人が苦手だったタイムトライアルでアピールしていけば、フィジカルがあることは証明できると思います。だから2021年の世界選手権では、タイムを出すことが僕の中で重要でした。個人パシュートの日本記録を出すことが重要なのではなく、成長していることをタイムで示すことが重要なことでした(4分14秒751でおよそ2年ぶりに日本記録を更新した)。

Q:アワーレコードはやってみてどうでした?

だいたい計算と「どれくらいいけるのか」の予想ができていたので、そこに向けてやっていた感じでしたね。行ったことがどれくらいすごいことなのか自分ではわからないし、もっと出せたとも思うし……でも少ない準備期間であの記録が出せるということは、まだいけるんだなという期待感も出て、そこはすごく良かったと思います。

「苦行」今村駿介が日本初のアワーレコードに挑戦 52.468kmで日本記録樹立

Q:今24歳、パリの頃は26歳になりますね。将来設計は?

自分の中では次(パリ)で終わりのつもりでいたんですが、最近は、もうちょっと長く頑張ろうかなと思い始めました。

Q:それはどうして?

今までは「次もある」と思うと甘えが出ると思っていたんです。だから「ここまで」と決めてやり切ろうと思ってたんですが……海外で走る経験だったり、まだまだ足りないことがたくさんあります。成長を実感出来て、続けていけそうなら、その先のロス五輪も目指したいと思います。

競技に集中 競輪の道は考えていない

Q:ちなみにお父さんは元競輪選手ですが、「競輪に行け!」的な話はなかったんですか?

親からそういうことを直接言われたことはないです。でも親の周囲の人たちからは「なって欲しいと思うよ」と言われていて、僕自身もそれは感じています。競輪選手になったら喜ぶとは思うけど……今は考えていません。

Q:いずれ選手を引退したとき、やりたいことはあるんですか?

それが無くてですね……(笑)以前は競輪選手になろうとも思っていました。

でも身近なところで新田(祐大)さんや脇本(雄太)さんたちを見ているからこそ、競輪で1番になるならあのレベルまで振り切らなきゃ無理だと実感しています。もし競輪選手になったら、ロードや中長距離はせずに競輪一本に絞りますね。性格的にもそうしたいタイプです。

新田祐大

脇本雄太

あと、その道を否定してるわけじゃないですけど、周りの中長距離のメンバーもたくさん競輪選手になっていますよね?なんだかみんなと同じことをしたくないって気持ちもあるんですよね(笑)だから今は競技に集中です。

親父はカッコ良かった

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