2025年8月23日(土)から8月29日(金)にかけて、フランス・オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地方を舞台に、『2025ツール・ド・ラヴニール(2025 Tour de l’Avenir)』が開催された。
日本選手6人も出場した、“U23版ツール・ド・フランス”とも称されるこのレースの結果を紹介する。
『ツール・ド・ラヴニール』とは?
夏のフランスが舞台となるステージレース。“ラヴニール(=未来)”という大会名が示すとおり19歳から22歳までが出場可能となり、“U23版ツール・ド・フランス”として世界のロードレースシーンに定着している。
今大会は、7日間 / 1151.9kmで争われた。
日本からは2023年のこの大会にも出場した橋川丈・鎌田晃輝に加え、岩村元嗣、林原聖真、望月蓮、渡辺一気の全6選手が参加した。各ステージおよび総合順位の上位、日本選手の成績を掲載していく。
リザルト
8月23日(土)プロローグ
ティーニュ〜ティーニュ1800 3km(ITT)
順位 | 選手名 | 所属 | タイム | |
1位 | ポール・セイシャス | SEIXAS Paul | フランス | 7’19″14 |
2位 | ロレンツォ・フィン | FINN Lorenzo Mark | イタリア | +0’00” |
3位 | マルコ・シュレッテル | SCHRETTL Marco | オーストリア | +0’07” |
100位 | 橋川丈 | 日本 | +1’21” | |
101位 | 渡辺一気 | 日本 | +1’22” | |
102位 | 鎌田晃輝 | 日本 | +1’23” | |
105位 | 望月蓮 | 日本 | +1’26” | |
118位 | 林原聖真 | 日本 | +1’33” | |
127位 | 岩村元嗣 | 日本 | +1’45” |
8月24日(日)第1ステージ
アオスト〜サン=ガルミエ 188.6km
順位 | 選手名 | 所属 | タイム | |
1位 | ノア・ホブス | HOBBS Noah | イギリス | 4:14:45 |
2位 | ダヴィデ・ドナーティ | DONATI Davide | イタリア | +0’00” |
3位 | セサル・マシアス | MACIAS Cesar | メキシコ | +0’00” |
54位 | 橋川丈 | 日本 | +0’07” | |
95位 | 鎌田晃輝 | 日本 | +0’07” | |
105位 | 岩村元嗣 | 日本 | +1’15” | |
129位 | 渡辺一気 | 日本 | +7’51” | |
135位 | 林原聖真 | 日本 | +10’39” | |
137位 | 望月蓮 | 日本 | +10’39” |
8月25日(月)第2ステージ
サン=シンフォリアン=シュル=コワーズ〜ヴィトリー=アン=シャロレ 136.7km
順位 | 選手名 | 所属 | タイム | |
1位 | エリオット・ロウ | ROWE Elliot | イギリス | 2:59:02 |
2位 | ルイス・リーダー | LEIDERT Louis | ドイツ | +0’00” |
3位 | アレクサンドル・ケス | KESS Alexandre | ルクセンブルグ | +0’00” |
34位 | 望月蓮 | 日本 | +2’27” | |
45位 | 鎌田晃輝 | 日本 | +2’27” | |
63位 | 橋川丈 | 日本 | +2’27” | |
66位 | 岩村元嗣 | 日本 | +2’27” | |
136位 | 渡辺一気 | 日本 | +3’58” | |
137位 | 林原聖真 | 日本 | +12’14” |
8月26日(火)第3ステージ
エタン=シュル=アルー〜シャティオン=シュル=シャラロンヌ 158.6km
順位 | 選手名 | 所属 | タイム | |
1位 | カールフレデリック・ビーボルト | BÉVORT Carl-Frederik | デンマーク | 3:34:33 |
2位 | ノア・ホブス | HOBBS Noah | イギリス | +0’12” |
3位 | セス・ダンウッディ | DUNWOODY Seth | アイルランド | +0’12” |
29位 | 望月蓮 | 日本 | +0’12” | |
75位 | 橋川丈 | 日本 | +0’12” | |
86位 | 鎌田晃輝 | 日本 | +0’12” | |
94位 | 岩村元嗣 | 日本 | +0’12” | |
134位 | 林原聖真 | 日本 | +1’09” | |
DNF | 渡辺一気 | 日本 | – |
8月27日(水)第4ステージ
モンタニャ〜ヴァル・シュラン 110.2km
順位 | 選手名 | 所属 | タイム | |
1位 | マチュー・コッケルマン | KOCKELMANN Mathieu | ルクセンブルグ | 2:25:18 |
2位 | セサル・マシアス | MACIAS Cesar | メキシコ | +0’00” |
3位 | アンジェ・ラヴバル | RAVBAR Anže | スロベニア | +0’00” |
29位 | 橋川丈 | 日本 | +0’00” | |
43位 | 岩村元嗣 | 日本 | +0’00” | |
95位 | 林原聖真 | 日本 | +0’12” | |
108位 | 鎌田晃輝 | 日本 | +0’29” | |
OTL | 望月蓮 | 日本 | +22’07″(タイムオーバー) |
8月28日(木)第5ステージ
サン=ジェルヴェ・モンブラン〜ティーニュ2100 121km
順位 | 選手名 | 所属 | タイム | |
1位 | ヤルノ・ウィダル | WIDAR Jarno | ベルギー | 3:34:48 |
2位 | ポール・セイシャス | SEIXAS Paul | フランス | +0’05” |
3位 | ヨルゲン・ノルダーゲン | NORDHAGEN Jorgen | ノルウェー | +0’05” |
62位 | 橋川丈 | 日本 | +24’05” | |
84位 | 岩村元嗣 | 日本 | +29’51” | |
91位 | 林原聖真 | 日本 | +29’51” | |
DNF | 鎌田晃輝 | 日本 | +1’00” |
8月29日(金) 第6Aステージ
ラ・ロジエール〜ラ・ロジエール 41.6km
順位 | 選手名 | 所属 | タイム | |
1位 | ヤルノ・ウィダル | WIDAR Jarno | ベルギー | 1;28;11 |
2位 | ポール・セイシャス | SEIXAS Paul | フランス | +0’05” |
3位 | ロレンツォ・フィン | FINN Lorenzo Mark | ノルウェー | +0’08” |
44位 | 林原聖真 | 日本 | +9’13” | |
50位 | 橋川丈 | 日本 | +13’00” | |
57位 | 岩村元嗣 | 日本 | +13’07” |
8月29日(金)第6Bステージ
モンヴァルザン〜ラ・ロジエール 10.3km(ITT)
順位 | 選手名 | 所属 | タイム | |
1位 | ポール・セイシャス | SEIXAS Paul | フランス | 24’16″46 |
2位 | ヨルゲン・ノルダーゲン | NORDHAGEN Jorgen | ノルウェー | +0’28” |
3位 | ヤルノ・ウィダル | WIDAR Jarno | ベルギー | +0’33” |
79位 | 橋川丈 | 日本 | +5’44” | |
88位 | 岩村元嗣 | 日本 | +6’07” | |
99位 | 林原聖真 | 日本 | +6’36” |
総合
順位 | 選手名 | 所属 | |
1位 | ポール・セイシャス | SEIXAS Paul | フランス |
2位 | ヤルノ・ウィダル | WIDAR Jarno | ベルギー |
3位 | ヨルゲン・ノルダーゲン | NORDHAGEN Jorgen | ノルウェー |
60位 | 橋川丈 | 日本 | |
72位 | 岩村元嗣 | 日本 | |
103位 | 林原聖真 | 日本 |
ポール・セイシャスが総合優勝 フランスの18歳
総合優勝のポール・セイシャスは、2024年の『ロードレース世界選手権』でジュニアカテゴリー タイムトライアルでも優勝。2006年9月24日生まれで、18歳での『ツール・ド・ラヴニール』優勝は最年少記録となる。
すでにワールドツアープロ(デカトロン・AG2R・ラ・モンディアル)として活躍しているポール・セイシャス。2025年の『ロードレース世界選手権』ではU-23カテゴリには出場できないが、エリートクラスでの出場の可能性を報じるメディアもある期待の選手だ。
清水裕輔監督「非常に意義のある大会」
JCF公式サイトでは、連日のレースレポートや選手コメントが掲載されている。
第5ステージ終了後の清水裕輔監督のコメントでは、「この結果が現在の日本の実力を示しているのだと実感している」としつつも、「レベルが急速に高まるこの大会において3名の日本人選手が今日まで完走しており、それは決してネガティブな状況ではない」「世界とのレベルの差を肌で感じ取ることができたという点で、非常に意義のある大会」と語られている。
なお、第5ステージでは鎌田晃輝がクラッシュによりリタイアとなったが、骨折などの大きなケガはなく、打撲と擦過傷であったことが報告されている。
未来を担う選手たちの今後にも注目したい。