『パリ〜ルーベ』に出場した女子選手

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『パリ〜ルーベ』に出場した男子選手

4月17日(日)、第119回目の開催となった『パリ〜ルーベ2022』には全169人が出場。

全257.5kmに及ぶレースを制したのは、「INEOS Grenadiers」所属のディラン・ファン バーレ(オランダ)。「ロード世界選手権2021」のロードレース男子エリートで銀メダルを獲得した選手だ。

そして、制限時間内に完走したのは107人。落車やパンクなどのアクシデントが発生するなか、12人が時間外フィニッシュ、50人がリタイアとなった。

「バーレーン・ヴィクトリアス」所属の新城幸也も、日本人史上2人目の選手として本レースに初出場したものの、激しい落車に巻き込まれ惜しくもリタイアとなっている。

なお、ネーションズカップ第1戦にもエントリーしている主な選手としては、以下の4人が挙げられる。

選手名 国籍 結果 所属チーム
フィリポ・ガンナ イタリア 35位 INEOS Grenadiers
ロジャー・クルーゲ ドイツ 60位 Lotto Soudal
マグナス・シェフィールド アメリカ OTL NEOS Grenadiers
アルベルト・トーレス スペイン リタイア Movistar Team

※OTL:Outside the Time Limit(制限時間外での完走)

フィリポ・ガンナ

25歳、イタリア人選手。ロードレースでは「INEOS Grenadiers」に所属しており、トラック競技・中長距離種目でも活躍する選手。

優勝候補の1人として『パリ〜ルーベ2022』に挑んだものの、途中パンクに見舞われるアクシデントもあり、35位でフィニッシュしている。

ガンナは2021年に、『ロード世界選手権2021』で個人TTで優勝。トラック競技ではチームパシュートにて『東京2020オリンピック』『トラック世界選手権2021』の2冠を達成し、大活躍のシーズンを送った。

Filippo Ganna, Men's Individual Pursuit / 2020 Track Cycling World Championships, フィリポ・ガンナ

パリ〜ルーベではチームメイトが優勝したものの、個人的には不運な結果に見舞われてしまったガンナ。トラック競技では、どんな走りをみせてくれるのか期待したい。

マグナス・シェフィールド

フィリポ・ガンナと同チーム「INEOS Grenadiers」に所属する、アメリカ人選手。4月19日に20歳になったばかりの若手選手だ。

パリ〜ルーベでは惜しくも制限時間外でのフィニッシュとなったが、レース序盤からチームの前方で風を受けながら走り、最終的なディラン・ファン バーレの勝利に貢献した。

2022年まではロードレースとシクロクロスで主に活動しており、トラック競技の国際大会での入賞歴はほぼ持ち合わせていないマグナス・シェフィールド。

ネーションズカップでの結果次第では今後、本格的にトラック競技でも活動し始めるかもしれない。どんな走りを見せてくれるのか期待したい。

参照:Cycling Archives

その他、36歳のベテランドイツ人選手のロジャー・クルーゲ(「Lotto Soudal」所属)もパリ〜ルーベに出場し、ネーションズカップ第1戦にもエントリーしている選手の1人。

Aaron GATE アーロン・ゲイト Roger KLUGE ロジャー・クルーゲ 橋本英也

(左から)ロジャー・クルーゲ、アーロン・ゲイト、橋本英也

トラック競技では中長距離種目で国内・ヨーロッパ選手権の表彰台を多く勝ち取ってきた。世界選手権でもマディソンで2018・2019年大会にて連覇を達成し、2020年大会の同種目でも銅メダルを獲得している選手だ。パリ〜ルーベでは60位ながらも制限時間内での完走を果たしている。

参照:Cycling Archives

そして31歳のアルベルト・トーレス(「Movistar Team」所属)もパリ〜ルーベを走り、ネーションズカップ第1戦にも出場予定のスペイン人選手。

セバスチャン・モラ Sebastian Mora (ESP), アルベルト・トーレス Albert Torres Barcelo (ESP), Men's Madison AUGUST 7, 2021 - Cycling : during the Tokyo 2020 Olympic Games at the Izu Velodrome in Shizuoka, Japan. (Photo by Shutaro Mochizuki/AFLO)

(左)セバスチャン・モラ(右)アルベルト・トーレス

トラック競技では2019年の国内選手権・中長距離種目で6冠を達成するほどのエキスパート。2020年にはヨーロッパ選手権でもマディソンにて優勝しており、東京2020オリンピックでもスペイン代表としてマディソン(6位)に出場した。

パリ〜ルーベでは、惜しくも途中リタイアとなっている。

参照:Cycling Archives

スペインが東京オリンピックトラック競技代表を発表 元世界王者のモラとトーレスが選出

以上、本記事ではネーションズカップ第1戦に出場予定の選手のなかから、「最も過酷なワンデーレース」とも称される『パリ〜ルーベ』2022年大会に出場した選手をピックアップしてご紹介した。

世界屈指の舞台でロードレースとトラック競技の二足の草鞋を履く選手たちが、どんな走りを見せてくれるのか。ぜひネーションズカップをより楽しむためのポイントとして注目していただきたい。

日本時間入り UCIネーションズカップ第1戦スケジュール