2021 NATIONS CUP SPRINT

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2021 NATIONS CUP SPRINT
2021 NATIONS CUP SPRINT

2021年5月16日(日)香港で行われた『TISSOT UCIネーションズカップ』第2戦の最終日、男子スプリントで新田祐大が優勝。2位には脇本雄太、3位に深谷知広と表彰台を日本人が独占する快挙を達成した。新田はワールドカップ/ネーションズカップでは日本人選手として史上初となるこの種目での優勝を果たした。女子スプリントでは小林優香が銀メダル、梅川風子が銅メダルを獲得。2〜5位を日本人選手が独占した。

男子スプリント

女子スプリント

男子スプリント

男子スプリントに今大会出場したのは日本人7人を含む計21人。日本からは、この種目で東京オリンピック日本代表の新田祐大と脇本雄太、そして日本タイトルホールダーでもあり世界トップのスプリンターの地位を築いている深谷知広、今大会がUCIの国際大会に初出場となる山﨑賢人に加え、松井宏佑、新山響平、中野慎詞もエントリー。

予選、1回戦、2回戦を経て準決勝に進出したのはすべて日本人選手(脇本、松井、新田、深谷)。決勝はオリンピック日本代表の脇本と新田の戦いとなった。

決勝:脇本雄太vs新田祐大

男子スプリント01

1本目、新田が前、脇本が後ろで静かにお互いを見ながら進むレース。互いがプレッシャーをかけあうように少しずつスピードが上がりながら残り1周。新田が第2コーナーを抜け、バンク上部から一気に加速すると、後ろから続いて脇本が仕掛ける。最終コーナーを抜けるとほぼ横並びとなった両者だが、最後は内側の新田が車輪一つほど前でフィニッシュ。1本目は新田が獲得した。

2本目、脇本が前、新田が後ろとなり始まった決勝2本目。新田が脇本にプレッシャーをかけながら、残り1周半で内側から前に出ようとするも、進路を脇本が阻む。位置関係が変わらず残り1周を切り、両者はスプリント体制へ。

男子スプリント02

残り半周となり外から脇本に並びかけた新田。脇本と新田で並走となって勝負は最終ストレートへ。内に脇本、外に新田となったレースは最後に新田が車輪一つ抜け出し先着。

この結果、新田が脇本をストレートで下し、自身初、日本史上初、大会史上初(名称変更してから初めての大会なので)の男子スプリント金メダル獲得を果たした。

男子スプリント03

短距離ヘッドコーチ ブノワ・ベトゥ氏は「新田の戦略や走りを見ると、東京オリンピックではケイリンを第一に考え、スプリント種目を視野に入れていなかったが、スプリントでもメダルの可能性があるように感じる」とコメントした。

女子スプリント

2021年5月14日(金)香港行われた『TISSOT UCIネーションズカップ』第2戦の2日目、女子スプリントで小林優香が銀メダル、梅川風子が銅メダルを獲得した。2〜5位を日本人選手が独占する結果となった。優勝は女子スプリント界の強豪、香港のリー・ワイジー(李慧詩)。

決勝:小林優香vsリー・ワイジー(李慧詩)

1本目、小林が前、リーが後ろの位置でスタート。残り1周を迎え、共にフィニッシュラインへ向けて加速する。残り半周で小林はリーに並びかけられるが、小林もここで粘る。最終コーナーを抜けても若干リードを保つが、リー・ワイジーのスピードは更に伸び、リー・ワイジーが先着した。

女子スプリント01

2本目は小林が後ろ、リーが前でのスタート。大きく車間を空けゆっくりと進むが、小林が大きく車体をゆさぶり隙きを突いて前へ。しかしリーは直後から小林の後ろへつけ、小林がペースアップをしてもピタリとついていく。残り半周、リーが小林へ並びかけ、最終コーナーで抜き去るとそのままフィニッシュ。リーの優勝が決まった。

小林はレース後に「リー・ワイジー選手とスプリントで対戦をするのは3回目でしたが、今回は自分の力を出し切る事も出来たし、2本目が1本目を走り終えてから5分も無い中での出走でしたが、それでも戦う事が出来たので(東京オリンピック)本番へ向けて良い材料になりました。彼女に勝つ事が、他の外国人選手を相手にも戦えるという事でもあるので、今回のレースをしっかりと振り返りたいなと思います」とコメントした。

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