「アジア選手権トラック2024インド・ニューデリー大会」の3日目となった2月23日。男子スプリントで小原佑太が、自身初となるスプリント種目でのアジアチャンピオンに輝いた。山﨑賢人は最終5位。小原の活躍を中心にレポートを伝える。

男子スプリント

アジア選手権トラック2024。2月22日、23日と2日間にわたり男子スプリントが実施された。この種目には21人が出場し、日本からは小原佑太と山﨑賢人がエントリーした。

予選は助走をつけての200mタイムトライアル。21人中16人が1回戦へと進む。

小原は9秒713(自己ベスト更新)で1位、山﨑は9秒915で4位。

予選トップ4は小原、リ・チーウェイ(中国:9秒762)、ムハマド シャー・シャローム (マレーシア:9秒896)、そして山﨑の順となった。

小原佑太, OBARA Yuta, JPN, 男子スプリント 予選, MEN'S Sprint Qualification 200mFTT, 2024アジア選手権トラック, 2024 ASIAN TRACK CYCLING CHAMPIONSHIPS, New Delhi, India

小原佑太9秒713(自己ベスト更新)

山﨑賢人, YAMASAKI Kento, JPN, 男子スプリント 予選, MEN'S Sprint Qualification 200mFTT, 2024アジア選手権トラック, 2024 ASIAN TRACK CYCLING CHAMPIONSHIPS, New Delhi, India

山﨑賢人9秒915

予選結果PDF

小原は順当勝ち  山﨑はカン・シーフェン(台湾)との3本目にもつれ込む勝負

1回戦は小原と山﨑が順当に勝ち上がりを決めて、迎えた準々決勝。小原はジャイ・アングスタサウイット(タイ)をストレートで下し、準決勝進出を決めた。

1回戦結果PDF

準々決勝

山﨑はカン・シンフェン(台湾:予選5位)とのレース。1本目はカン・シンフェン、2本目は山﨑と3本目まで勝負はもつれ込む。迎えた3本目。カン・シンフェンが前、山﨑が後ろでレースは始まる。

1周を過ぎて山﨑が内側から前に出ると、カン・シンフェンをフェンスに押し上げてプレッシャーをかけていく。

しかし最終周回前に一気に加速したカン・シンフェンの動きに山﨑は反応が遅れてしまう。カン・シンフェンに先手を許す形で前に出られると、最後まで追いつくことはできずに2着。

準々決勝を勝ち上がることはできなかった。

準々決勝リザルトは公式問い合わせ中

準決勝

小原の準決勝は、山﨑とのレースを勝ち上がったカン・シンフェン(台湾)との対戦。この対戦は小原がスピード差を見せる形でストレートで勝利し、決勝進出を決めた。

準決勝結果PDF

僅差の勝負 小原がスプリントで自身初のアジア王者に

決勝はリ・チーウェイ(中国)との戦い。

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リ・チーウェイ(LI Zhiwei)

1本目

1本目はリが前、小原が後ろでレースがスタート。小原がリから3~4車身ほど離れてゆっくりとレースが進む。

1周を過ぎると加速していく両者。小原は距離を徐々に詰めていきつつ、本格的に仕掛けるタイミングをうかがう。最終周回に入ると大きく外に膨らみ傾斜を使って加速していく2人だが、後ろの小原が勢いよくリへ迫っていく。

最終コーナーで並びかけた両者は、外の小原が追い込んで先着。1本目は小原が得た。

2本目

2本目は小原が前となりスタート。スタートと同時に早目に小原が踏み上げていく。

1周を回るところで互いにバンクの上部に上がり、小原が更にスピードを上げていくと、残り1周半となるところで小原が仕掛ける。先手を取った小原がスプリント体制に入ると、後ろのリが一手遅れた形で踏み上げていく。

最終コーナーに入り、両者が並ぶと勝負はホームストレートへ。フィニッシュラインには両者同時に飛び込む形となったが、僅差の勝負は小原に軍配が上がり、小原がストレートで優勝を果たした。

この結果、小原はアジア選手権で初のスプリント種目で優勝を遂げ、今後の国際大会ではスプリント種目アジアチャンピオンとしてレースに臨む。

順位 選手名 所属
1位 小原佑太 JPN
2位 リ・チーウェイ LI, Zhiwei CHN
3位 ムハマド シャー・シャローム SAHROM, Muhammad Shah Firdaus MAS

決勝結果PDF

小原佑太インタビュー

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