トラック世界選手権2018の男子チームスプリントへ出場した日本チーム(雨谷一樹、新田祐大、渡邉一成)は予選を勝ち上がるも1回戦でフライングを取られ失格。優勝はブフリらオランダチーム。
3人1組、750mを走る男子チームスプリントには13チームが出場。日本からは雨谷一樹、新田祐大、渡邉一成の3人が出場した。イギリス、オランダ、フランス、ドイツ、ニュージーランドなど強豪国のメンバーも揃い、世界選手権ならではの強力な布陣が見られた。
男子チームスプリント予選
チームスプリントは予選のタイムを基に上位8チームが1回戦へと勝ち進み、1回戦のタイムを基にメダル決定戦が行われる。
まずは予選、日本の3人の走り。第1走は雨谷、第2走は新田、第3走は渡邉。3人のフィニッシュタイムは44秒240。それまで5チームが出走していたが暫定トップとなる。あとは上位8チームに残れるかどうか。
日本の後に走る強豪国がどんどんとタイムを塗り替えていき、予選結果は7位。日本チームは予選を突破して1回戦へと駒を進めた。
男子チームスプリント予選リザルト
| 順位 | チーム | 選手名 | TIME |
| 1 | オランダ | van THOENDERDAAL Nils | 42.869 |
| LAVREYSEN Harrie | |||
| HOOGLAND Jeffrey | |||
| 2 | フランス | PERVIS Francois | 43.389 |
| VIGIER Sebastien | |||
| LAFARGUE Quentin | |||
| 3 | ドイツ | FORSTEMANN Robert | 43.452 |
| LEVY Maximilian | |||
| EILERS Joachim | |||
| 4 | イギリス | CARLIN Jack | 43.553 |
| OWENS Ryan | |||
| TRUMAN Joseph | |||
| 5 | ニュージーランド | MITCHELL Ethan | 43.736 |
| WEBSTER Sam | |||
| DAWKINS Edward | |||
| 6 | ロシア | SHARAPOV Alexander | 43.905 |
| YAKUSHEVSKIY Pavel | |||
| DUBCHENKO Aleksandr | |||
| 7 | 日本 | 雨谷一樹 | 44.240 |
| 新田祐大 | |||
| 渡邉一成 | |||
| 8 | チェコ | KELEMEN Pavel | 44.410 |
| CECHMAN Martin | |||
| WAGNER Robin | |||
| 9 | 中国 | LI Jianxin | 44.524 |
| LUO Yongjia | |||
| BI Wenjun | |||
| 10 | スペイン | MARTINEZ CHORRO Alejandro | 44.665 |
| PERALTA GASCON Juan | |||
| MORENO SANCHEZ Jose | |||
| 11 | コロンビア | QUINTERO CHAVARRO Kevin Santiago | 45.137 |
| MURILLO MINOTA Ruben Dario | |||
| RAMIREZ MORALES Santiago | |||
| 12 | ベラルーシ | VERAMCHUK Yauhen | 45.227 |
| ZAITSAU Artsiom | |||
| NOVIK Uladzislau | |||
| 13 | ポーランド | SARNECKI Rafal | REL |
| RUDYK Mateusz | |||
| MAKSEL Krzysztof |
1回戦、日本がフライングを取られる
男子チームスプリント1回戦
続く1回戦。ここからは対戦形式となる。バンクのホームとバック側に分かれて、まずは対戦相手をタイムで上回ることが必要となる。対戦相手に勝ち、尚且つ上位4番目までのタイムを出せばメダル決定戦へと進む。負ければ、これまでの結果を基に順位が決まる。
日本チームの対戦相手はフランスとなった。フランスのメンバーは出走順にぺルビス、ビジエ、ダルメイダといずれも世界のトップスプリンターたち。予選タイムは日本を上回る2位の43秒389。対する日本のメンバーは予選と変わらず。
世界選手権独特の緊張感の中、両チームがスタートを切ると、1回目は日本チームのフライングで審判に再スタートを施される。この種目では陸上等と同様1回のフライングはやり直しが効くが、2回目で失格となる。
迎えた2回目、スタートの合図と共に再び審判がピストルを鳴らす。再度フライングが行われて、今度はフランスチームかと思った矢先にスタート地点から降りていく日本チームの選手とスタッフたち。2回目のフライングも日本側と取られてしまい、日本はここで失格となってしまった。
ビデオで確認する渡邉一成選手&ブノワ・べトゥコーチ
この結果、フランスは単独で1回戦を走って3位決定戦へと駒を進めた。
男子チームスプリント決勝戦
1回戦の結果を基に、決勝へ進出したのは地元オランダとイギリス。メンバーはオランダが出走順にvan THOENDERDAAL、ラブレイセン、ホーフラント、イギリスはカーリング、オーウェンズ、そしてリオ五輪から復帰を果たしたスプリントチャンピオンのケニー。
大歓声となった決勝は僅差の戦いとなる。第1走はオランダが17秒047と17秒182で通過したイギリスをわずかに上回る。第2走もオランダが先着29秒559、イギリスは僅差で29秒793。最終走者にすべてが託されたラスト1周。フィニッシュラインを先に切ったのはオランダ。最後はその差を少し広げて42秒727でフィニッシュ(イギリスは43秒231)。地元の観客が大いに盛り上がる中、見事な優勝を飾った。
決勝リザルト
| 順位 | チーム | 選手名 | TIME |
| 1 | オランダ | van THOENDERDAAL Nils | 42.727 |
| LAVREYSEN Harrie | |||
| HOOGLAND Jeffrey | |||
| 2 | イギリス | CARLIN Jack | 43.231 |
| OWENS Ryan | |||
| KENNY Jason | |||
| 3 | フランス | PERVIS Francois | 43.373 |
| VIGIER Sebastien | |||
| LAFARGUE Quentin | |||
| 4 | ロシア | SHARAPOV Alexander | 43.584 |
| YAKUSHEVSKIY Pavel | |||
| DUBCHENKO Aleksandr |
ハリー・ラブレイセン選手コメント
第1走のニルズから超速かったね(笑)ついていくのが大変でした。予選から3本を数時間のうちに走ったので、もうクタクタです。もう動けません(笑)ケニー選手も戻ってきたので、イギリスと最後に戦うのではと思ってはいたものの、際どい戦いでした。勝てて良かったです!

































