トレーニングは短時間で

河端朋之

エリア・ビビーアーニのトレーナーでもあるブラガード氏は

「適当なトレーニング目標があれば、質の高いトレーニングはほぼ全て室内トレーニングで行なう事が可能です。本当の違いは量ですが、ローラー台では有酸素能力の向上から最大パワー、瞬発系、筋力アップ、乳酸系まで幅広く鍛える事が出来ます。

そして、これらの要素を鍛える室内トレーニングは約1時間から1時間半ほどの短時間で終える事が出来ます。週3-4回、様々な種類のトレーニングを高強度で行えばトレーニングのボリュームとしては十分であり、長時間行なわなくても良いのです。

また、ローラー台で自分の閾値のテストを行なうのは重要です。自分の実力や限界を知っておく事で効率的にトレーニングを行えます」と、室内トレーニングの有用性を唱えている。

習慣を維持する

ピノ氏が指導する8人のグルパマFDJの選手達は、自分達の行なっているトレーニングの意味を理解している。彼らにとってのトレーニングは「スポーツ習慣を維持する事」であり、今この時期にトレーニング量を積む必要は無いと述べている。

1日1〜2回、2時間以内の室内でのローラーに加えて体幹トレーニングや軽いランニングなど、1週間のトレーニング時間は10〜15時間。適度な量のトレーニングはコンディションを維持する事が出来、また時間だけを見るとアマチュアのサイクリストとほぼ変わらないという。

また、ピノ氏は水分補給にも特に注意を払う必要があると主張している。室内でのトレーニングは普段よりも発汗量が多く、体温調整も難しくなる事から脱水や飲みすぎにも注意する必要があるという。

適度なトレーニングを

ここ数週間で盛り上がり&需要が高まるローラー台での室内トレーニング。屋外を走りたい気持ちもあるが、3人の専門家達は室内でのトレーニングに科学的な効果がある事を実証している。

過度な疲労は免疫力を下げてしまう事もある為、この体調管理が重要な現在のような状況では無理せず適度なトレーニングを行なう事を心がけよう。

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