前回の記事では、「UCIトレードチームとは何か?」についてご紹介させて頂いた。

国際大会にチームが2種類? UCIトレードチームとは?

今回は、日本ナショナルチームで構成されているUCIトレードチーム「JPC」や、オランダ籍のプロチーム「BEAT Cycling Club」など、各チームの種類や構成についてご紹介していく。

UCIトレードチームの種類とは?

トラックチームにおけるチームや選手構成も様々であり、競技連盟が母体となるナショナルチーム型や、スポンサーをつけて競技活動を行うプロチーム型、そして有志で選手や活動資金を集めるアマチュアチーム型などの様々なチーム形態がある。

チームによって活動資金の出所や運営母体が変わってくるため、1つずつ説明していく。

ナショナルチーム型

Men's Sprint Finals / GRAND PRIX OF TULA 2019

ナショナルチームで構成されているトレードチームでの例を挙げると、日本の脇本雄太などが昨シーズン所属していた「JPC(Japan Professional Cyclist Association)」だ。東京オリンピック出場に向けたUCIポイント獲得の為に活動しており、日本自転車競技連盟が運営するナショナルチーム型のチームである。香港には「HKSI Pro Cycling Team」があり、このチームは国立の体育大学チーム。選手構成もほぼナショナルチームと変わらず、ロードレースチームも抱えている。

企業などから直接スポンサーを受けるのではなく、競技連盟が母体となっているチームは選手構成も運営もほぼナショナルチームと同等と言えるだろう。

プロチーム型

BEAT CYCLING CLUB

プロチームとして挙げられるのは、短期登録制度でお馴染みのテオ・ボスやマティエス・ブフリ率いるBEAT Cycling Club。チーム内にはUCIコンチネンタルチームのロードレース部門もあり、自転車プロチームとして世界中のレースに参戦している。

また、デニス・ドミトリエフが所属するGazprom-RusVeloや日本のTEAM BRIDGESTONE CyclingもBEATのようにスポンサーから活動資金や給料が支払われ、ロードレースとトラックチームを抱えながら競技活動を行なっている。UCIルールにより、給料を支払う場合は選手に対して登録国の最低賃金以上の支払いが義務づけられている。※1

アマチュアチーム型