最終種目:ポイントレース
最終種目のポイントレース。100周、距離は25kmで争われたこの種目、10周毎に設定されたポイント周回で上位4着に入った選手がポイントを得ることが出来、そのポイントの合計数が最も高かった選手が優勝となる(1着5ポイント、2着3ポイント、3着2ポイント、4着1ポイント)。最終周回にはこの獲得可能なポイントが2倍となり、またメインとなる集団を1周追い抜くと特別に20ポイントが加算される。
ここまでの総合獲得ポイントに加えて、このポイントレースで得たポイントの合算が最も高い選手がオムニアムの優勝者だ。
最後のポイントレースを向かえる前の暫定順位は以下の通り。
1位)ハイター(イギリス):102ポイント
2位)スチュワート(ニュージーランド):102ポイント
3位)トーレス(スペイン):100ポイント
4位)ファンシップ(オランダ):96ポイント
5位)橋本:85ポイント
残り80周となる2回目のポイント周回で橋本が1着5ポイントを獲得。
しかしここからレースが荒れ始める。
ポイント残り70周を前にイムホフ(スイス)、コンソーニ(イタリア)、デフィルデル(ベルギー)、ホロウェイ(アメリカ)などが抜け出し、残り62周でメイン集団に対し一周追い抜きを成功させる。
この結果コンソーニが橋本のポイントを上回り、橋本の順位が一つ下がる。フランスのトマもコツコツとポイント周回でポイントを稼いでいく。
アタックが起きては吸収されを繰り返し、下位の選手たちが更に1周追い抜きを成功させるなど、レースは混沌としていくが橋本は動かず。
残り25周付近で トマ(フランス)、スチュワート(ニュージーランド)、ラーセン(デンマーク)がアタックすると集団から抜け出すことに成功し、残り20周となるポイント周回でポイントを獲得。そして勢いそのまま残り15周で、メイン集団を一周追い抜きすることに成功する。
スチュワートはこの時点で2位だったハイター(イギリス)を突き放し、事実上ハイターを逃がさなければ優勝という位置に付ける。そしてトマは一気に順位を上げ5位へ。
残り10周のポイント周回でも橋本はポイントを獲得できず。しかしコンソーニやファンシップがポイントを獲得し、橋本が順位を上げることが可能なのは、最後のポイント周回のみとなった。
最後の勝負が迫るにつれ、メイン集団のスピードが上がり続ける。
最後は表彰台狙いのハイター、トマ、コンソーニ、ファンシップのスプリント勝負となり、トマが先着。
この結果、レース終盤の1周追い抜きで勝負を決めていたスチュワートが優勝、2位がトマ、1ポイント差で3位がハイター、そして日本の橋本は最終成績を7位としてオムニアムを終えた。
橋本英也選手インタビュー
ちょっとポイントレースがこのような展開になるとは思わず、混乱というか、びっくりしています。
下位の選手がポイント獲得を狙ってくるのは分かっていましたし、自分でも一周追い抜きを力ずくで出来ると思っていたのですが、展開がこのようになるとは・・・・世界選手権らしくないレースでした。
あのレースで、すぐ気持ちを切り替えて走らなければいけませんでした。ちょっと、終わってしまったというか・・・不完全燃焼です。