大晦日の前日に行われる『KEIRINグランプリ』が終わると、やっと年末を感じる事ができる。とんでもないビッグイベントが年末ギリギリにあると、終わるまで年末感が一切ないものだ。

静岡競輪場は、いつもお客さんが沢山入るよ」そう聞かされていたものの、見渡す限りの人・人・人を実際に目の当たりにすると、圧倒されてしまった。観客が入れる場所は屋内外問わず、ぎっしりと観客が埋め尽くし、入場者数は2万人を大きく超えていたという。

トラック競技の国内最高峰大会は全日本選手権にあたるが、来場者の数は大きく異なる。「ワールドカップだっけコレ?」と思う程に多数の海外選手が出場したジャパントラックカップでさえ、空席の方が目立つ状況であった。このお客さんの1割でも伊豆ベロドロームへ足を運んでくれたら・・・そう思わずにはいられない。

多くの観客が押し寄せるKEIRINグランプリだからこそ、それにふさわしい熱気が渦巻いていた。集客のためには、この熱気が重要だろう。ルールや選手に詳しくなくともお祭り感覚で足を運び、その熱気にほだされて「楽しかった」と帰る事ができる。

その熱気を作り上げる為に、その裏ではものすごく沢山の人々がこの日の為に力を尽くしてきた。それはレース以外のイベントプログラムや、運営側の準備体制にも現れ、あらゆる歯車がKEIRINグランプリの成功へ向け、噛み合いながら必死に回っている様であった。たった3日間の熱狂へ向け、大勢の人々が多大な時間と労力を尽くしてきたのだろう。

トップアスリート達の激闘