2025年11月20日で77歳、“喜寿”を迎える競輪。

11月20日は日本記念日協会*でも認められている「競輪発祥の日」であることをご存知だろうか。

本記事では、「競輪発祥の日」を記念して、その歴史について簡単に紹介しつつ、競輪発祥の地「小倉競輪場」で開催中の『競輪祭』の歴史についても迫っていく。

日本記念日協会:日本のさまざまな記念日を認定登録している唯一の機関

なぜ、11月20日?

北九州メディアドーム, 小倉競輪場, 行ってみよう競輪場 小倉編

小倉競輪場(北九州メディアドーム)

1948年11月20日、小倉競輪場において「競輪」が初めて開催されたことから、11月20日は「競輪発祥の日」とされている。
1948年7月に「戦災都市復興および自転車産業振興」を目的とする自転車競技法が国会で可決され、公営競技としてスタートした競輪。

その第1回レースの開催地に選ばれたのが小倉競輪場だ。
4日間に渡り実施された記念すべき初の競輪開催は、約55,000人が入場する成功を収め、その歴史に幕を開けることとなった。

参照:第60回競輪祭特設ページ , 小倉競輪場 HP

競輪発祥から3年後、『競輪祭』誕生

競輪王優勝者写真パネル, 行ってみよう競輪場小倉編, 小倉競輪場

小倉競輪場に展示されている歴代「競輪王」のパネル

競輪発祥の地、小倉競輪場で毎年開催されている『競輪祭』が誕生したのは1951年。
競輪発祥3周年を記念し、『全国競輪祭』という名称でスタートし、第6回開催以降、『競輪祭』として開催されている。

毎年11月に開催されているのも、「競輪発祥を記念する」ためなのだ。
初代の優勝者は山本清治氏。当時21歳の若さで初代“競輪王”*に輝いた。

※競輪王:競輪祭の優勝者に与えられる称号

競輪発祥記念レース「競輪祭」…… じゃあトラック競技の発祥は?世界最古のベロドロームはどこ?/第64回『朝日新聞社杯 競輪祭(G1)』11月22日〜

『競輪祭』最多優勝者は?

競輪発祥の地である小倉競輪場。2024年まで66回に渡り開催されてきた『競輪祭』で、その栄冠を多く掴んだ選手をこの機会に紹介していく。

最多優勝記録

中野浩一

2025年現在、『競輪祭』最多優勝記録は中野浩一氏による「5回」。

中野浩一氏といえば、

初代KEIRINグランプリ王者、
競輪賞金王通算6回(史上最多)、
世界選手権男子プロスプリント種目10連覇(ギネス記録)などなど…

数え切れない程の偉業を成し遂げた、日本が世界に誇る競輪・自転車競技のスーパースターだ。
中野氏が生涯で獲得したG1優勝回数は、12回。その約半分が『競輪祭』によるものであり、自身の獲得タイトルでも最多となるG1レースとなっている。

【メダリストの軌跡】どうやったら強くなれる?をずっと考えてきた/中野浩一氏インタビュー

最多連覇記録

吉岡稔真記念館(不動心), 行ってみよう競輪場小倉編, 小倉競輪場

2025年現在、『競輪祭』での連覇記録は「3連覇」が最多。
達成者は吉岡稔真氏、そして神山雄一郎氏の2人のみ。

神山雄一郎, 日本競輪選手養成所 第129・130回候補生入所式

この2人による3連覇は連続して達成されたため、1992年〜1997年にわたり『競輪祭』のタイトルはたった2人によって独占されていたことになる。

優勝者 優勝開催
吉岡稔真 第34回(1992年)
第35回(1993年)
第36回(1994年)
神山雄一郎 第37回(1995年)
第38回(1996年)
第39回(1997年)

参照:KEIRIN.jp 競輪資料室

また、日本競輪選手養成所の現所長を務める神山雄一郎氏は、第42回(2000年)にも優勝しており、中野浩一氏に次ぐ唯一の通算「4回」の優勝記録を保持している。

「競輪が大好き」神山雄一郎、涙の引退会見

今年のメンバーのうち優勝経験者は?

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