アジア大会2018がついに開幕し、熾烈な戦いが繰り広げられている。自転車競技は8月20日からMTBのダウンヒルを皮切りに日程がスタートしている。

More CADENCEが中心に取り上げているトラック競技は8月27日より始まるが、その前に短距離のブノワ・ベトゥ ヘッドコーチから大会についてさまざまなことを聞く機会を得ることができた。

絶対に結果を出さなければいけない

Q:今回のアジア大会は世界大会と比べると、競技レベルに違いはあるのでしょうか?

短距離については、直前に行われた『ジャパントラックカップ2018』の方がレベルは高いでしょう。この大会はあくまで“アジアの大会”です。世界レベルの大会ではありません。

だからといって簡単に勝てると言っているわけではなく、シチュエーションが異なるとでも言いましょうか。レースも世界大会とは異なる展開になると思います。だから今シーズンの参加大会の中では優先順位が高くないのですが、“アジアの中でのオリンピックのような大会”だと認識しています。絶対に結果を出さなければいけません。

Q:今大会はオリンピック出場へのポイントには関係しません、各選手のモチベーションはどうなのでしょう?

もちろん出るからには勝ちに行きますが、このアジア大会はシーズンの一番優先度の高いターゲットとはいえません。でも勝たなければいけません。アジアの国々に我々が強くなっていることを示さなければならないからです。

あとは経験を積むことも目的の一つです。失敗する良い機会ですよね(笑)。この後に大きな舞台で痛い敗戦を喫するよりは、ここで失敗しておいた方が良いですから(笑)。

深谷知広のアジア大会2018レポートVol.1

Q:ブノワコーチはフランス、ロシア、中国と渡り歩いてきたので、いろいろな国の事情を知っているとは思いますが、この大会は他の国にとってモチベーションが上がる大会なのでしょうか?

中国にとってはとても重要な大会と言えるでしょう。中国の(日本でいう)オリンピック委員会やスポーツ庁は特に力が入っているはずです。これは香港も同じで、この2チームは強い選手たちを送り出してくると思われます。

日本チームで状態がいいのは・・・