2024年最初のG1である『全日本選抜競輪』が岐阜でスタートした。本開催に、自転車トラック競技日本ナショナルチーム所属選手の参加はゼロ。ご承知の方も多いとは思うが、2024年夏に予定されているパリオリンピックに専念するため、競輪への出場をお休みしている状況だ。

この選手たちは、現在どのようなフェーズにあるのか。日本の競輪で姿を見られるようになるのはいつになるのか、お伝えしていこう。

オリンピック出場選手が決まるのはいつ?

自転車トラック競技のオリンピック出場枠(どの国が、どの種目に、何人出られるのか)が決まるのは4月15日。

ここまでの期間では出場枠選考の対象となる国際大会が複数実施されており、現在のナショナルチームは「椅子取り合戦のラストスパート」の状況だ。

2022年7月9日〜2024年4月14日 出場枠選考期間
2024年4月15日 最終版「UCIトラックオリンピックランキング 2022-2024」決定

4月15日の「最終版 オリンピックランキング」決定後、各国に「あなたの国は◯枠取れましたよ、出ますか?」という通知が行われる。もしここで辞退する国などがあれば、再分配が行われる。

2024年4月22日 UCIから各国への通知
2024年5月6日 各国の出場枠承認締め切り
2024年5月13日 出場枠再分配用期間

この期間で、各国・地域のチームでは「この枠を誰に使うか」を決定していく。「2つしか枠が取れなかったが、主力選手は3人いる」といった場合はさまざまな角度から検討を行い、選手登録を行うこととなる。ここで涙を飲む選手も現れることだろう。

エントリー締め切りは7月8日。発表はもう少し前に行われるかもしれないが、遅くともこの日には「誰がオリンピックに出るのか」が明かされる。

2024年7月8日 「2024パリオリンピック」エントリー締め切り
2024年7月26日〜8月11日 「2024パリオリンピック」開催期間

参照:UCIリリース(2022/7/4)

「Paris 2024 Olympic and Paralympic Games: qualification system for cycling events unveiled」
「Qualification system Paris 2024 Olympic Games – UCI Track(PDF)」
Olympics.com(日本語)

リザーブという役割

「7月8日に出場選手が確定するなら、そこで落選した選手はもう競輪に復帰できるのか」というと、そうとも限らない。

オリンピックではリザーブ(補欠)の選手も登録される。この選手たちは正選手に不慮の事態が起きた時にリカバリーする大事な役割を担っており、リザーブ選手が競輪に出走して落車でもしてしまったら、元も子もない。

リザーブも含めると、トラックナショナルチーム内の多くの競輪選手が「オリンピックのための選手」として確保されることとなる。結局、オリンピックが終わるまでは競輪への復帰はほとんどない、と考えておいた方が良いだろう。

パリオリンピック トラック競技は8月6日〜11日

パリオリンピックでのトラック競技日程は8月6日〜11日(日本時間)を予定している。最終日である11日には男子ケイリン、女子スプリント、男子マディソン、女子オムニアムが実施予定で、短距離/中長距離・男子/女子ともにみっちり詰まった日程だ。

ところで日本の競輪でも、ちょうどこれくらいの時期に開催されるビッグレースがある。そう、『オールスター競輪(G1)』だ。

オールスター競輪は8月13日から

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