毎年年末に開催される、競輪界最大のレース『KEIRINグランプリ』。2022年も強力な9選手が顔を揃えた。
本記事では、『KEIRINグランプリ2022』出場選手の「スポーツ歴」にフォーカス。予想の参考……にはならないかもしれないが、選手のバックボーンを知り、レースを楽しむための一助にはなるだろう。
古性優作
大阪、100期の古性優作は、元BMX日本チャンピオン。
BMXにはフィニッシュまでの速さを競う「BMXレーシング」と、技を競う「BMXフリースタイル」と大きく分けて2種類あるが、古性が行っていたのはBMXレーシングの方。
レーススタートの際に崖のようなコースを一気に降ったり、起伏でジャンプしたり……
初出場・初優勝を果たした『KEIRINグランプリ2021』の前に行ったインタビューでは、「BMXは当たりまくりますし、空中での接触もある。競輪でのクイックな動きって、BMXからしたら普通の動きです」と語り、”コケにくさ”というBMXレーシングで培った経験を明かしてくれた。
1年を通して1番車を走った2022年では「全日本選抜競輪」を制し、2022年のグランプリへ1番乗りを決めると、「高松宮記念杯競輪」でも優勝。2つのG1タイトルを引っ提げ、ディフェンディングチャンピオンとしてグランプリ2連覇を狙う。
2022年の主な成績
第37回読売新聞社杯全日本選抜競輪(G1)
第73回高松宮記念杯競輪(G1)
脇本雄太
福井、94期の脇本雄太。自転車トラック競技日本ナショナルチームの元メンバーで、東京2020オリンピックにも出場を果たした。
ナショナルチーム引退後の2022年は5月の『第76回日本選手権競輪(G1)』を制し、『KEIRINグランプリ2022』への出場を決めた2人目の選手に。その後ファン投票6位で出場したオールスター競輪でも優勝を果たし、年内2つ目のG1タイトルを獲得した。
中学生まで学校の中庭で実験をしていたほど科学に興味があり、「運動とは縁のない生活をしていた」と以前のインタビューで語っていた脇本。研究者を目指し、高校は工業系の科学技術高校に入学。しかし友人に誘われたことをきっかけに高校の自転車競技部に入部。すると国体の1kmTTにて2年連続で優勝するなど、早くからその才能を開花させていった。
陸上も速くなく、球技も得意ではなかったという脇本だが、自転車には適性を見出し今やトップ選手の1人として競輪界を牽引。自身初のグランプリ優勝を狙う。
2022年の主な成績
第76回日本選手権競輪(G1)優勝
第65回オールスター競輪(G1)優勝
瀬戸の王子杯争奪戦(G3)優勝
燦燦ムーンナイトカップ(G3)優勝
開設72周年記念杯 平安賞(G3)優勝