「3年で終わる、もって5年」と言われた
Q:デビュー当時の思い出を聞かせてください。初めてのガールズケイリンレースは10年前の7月1日、平塚競輪場で雨の中でのデビュー戦でした。小林選手、覚えてらっしゃいますか?
小林:鮮明に覚えてます。デビュー戦は本当にお客さんの熱気があって、「始まったんだな」っていうのを感じて走りましたね。
Q:初のレースでガールズケイリン選手たちがどんな走りをするのか、誰もが注目していました。そこで小林選手は「逃げ」の走りをしましたね。
小林:はい。そこは決めていたので、自分のレースができたなと思います。
Q:1期生の皆さんはレース以外のところでもたくさんの苦労があったと聞きます。お客様のお出迎え・お見送りやら、放送スタジオに来ていただくやら……忙しかったですよね。
これは当時の1期生とも話していたことなんですが、「最初の1年でしっかりお客さんを掴まないと、この先続いていかないから頑張ろう!」と。PRする機会を作ってくださった方々に感謝していましたね。売り上げも本当に気にしていました。
「ガールズは3年で終わる、もって5年」と言われ続けていたので、「絶対に軌道に乗せる!」って気持ちでやっていたんです。
1期生は30人そこそこしかいないんで、デビューから1年経って同じようなレースが続いて売り上げも落ちてきた……というときに、2期生の方が出て来てくれてまた少し戻った。それが続いていってやっとここで今、10年を迎えることができました。後から来てくださった後輩方にすごく感謝していますね。
Q:2期生の石井選手は、その辺りどのように感じていましたか?
石井:危機感はそんなになかったと思います。どちらかというと2期生は、「1期生とどう仲良くするか」の方が大きかったかも。
Q:特に石井選手は、デビュー直後で1期生と同等かそれ以上の人気が出ましたから、きつい部分もあった?
石井:仲の良い人たちとも戦わなきゃいけない、厳しい世界に入ってきたなと思っていました。
Q:佐藤選手は、ガールズケイリンの歴史の中でどのようなことを感じていますか?
佐藤:今はまだ10年じゃないですか。この先50年、100年と続いた時に、今私たちが見ている世界がどう見えるのかなって、すごく考えます。歴史の1ページに残るようなものになればいいなと思っています。
Q:そういったところまで目指せるほどにガールズケイリンの土台が仕上がってきたわけですが、この10年を振り返って沖さんはどう思われますか?
沖:最初は「どうなるんだろう」というワクワクだったんですが、今はどんどんレベルが上がって、売り上げも上がり、選手も増え、見応えのあるレースも増えてきました。この先10年、20年ののち、また新しいガールズケイリンの選手が増えた時「また、どうなるんだろう」と楽しみに思っています。
「サトミナのせい!」
Q:ガールズケイリンのレースがスピードアップしている中で、オリンピックに向けた選手育成も大きな要素だったと思います。佐藤選手は先日もアジア選手権で金メダルを獲得しましたが、競技と競輪を両立していてどうでしょう?
佐藤:「両立はすごく難しいこと」と最初は思っていたんですが、競技を通じて精神面・脚力面で一皮剥けたような成長を遂げられたのかなと思います。
Q:それを迎え撃つ小林選手、どうでしょう?
小林:年々そういった強い選手が出てきて、スピードも上がってきて、食らいついていくのが精一杯なんですが、置いていかれないよう食らいついていきたいですね。
Q:ナショナルチームの先輩でもある石井選手、どうでしょう?
石井:まあ、サトミナのせいですね。
佐藤:(笑)
石井:レベルアップしちゃったのが、サトミナたちナショナルチームのせい(笑)ナショナルチームメンバーはみんな強いので、どうすれば、どうやったら勝てるか常に考えていきたいと思います。
この先の10年も、皆様とともに
Q:最後に、お客様へメッセージをお願いします。
小林:この10年目を迎えられたのは本当にお客様のおかげです。この先10年も貢献できるよう、頑張っていきたいと思います。よろしくお願いします。ありがとうございました。
石井:10年間応援ありがとうございます。これからの10年もガールズケイリンをよろしくお願いします。
佐藤:私は7期生で、7年間の先輩方が作ってくださった土台があってこの場に立ち、活躍できていると思います。私もさらに土台を作れるような人になって、今後ガールズケイリンがメジャーなスポーツ、そしてお仕事になれるよう、これからも頑張っていきます。応援よろしくお願いします。
沖:私は裏方として、これからの10年どうやってガールズケイリンを盛り上げていくのか、よく考えて進めていきたいと思っています。ずっとガールズケイリン選手が大好きで、応援しています。毎レース見てますので!頑張って欲しいなと思います。今日はありがとうございました。