金属加工が盛んな燕三条エリアの中心、JR燕三条駅から、JR弥彦線で5駅。弥彦山の麓に位置する弥彦村には、全国唯一の村営競輪場、「弥彦競輪場」が所在している。
小さいながらも魅力の詰まった弥彦村。この記事では「競輪場から30分以内で行ける」をキーワードに、その魅力をお伝えしていく。
温泉地・弥彦
温泉地として知られる弥彦村。現在「湯神社」として石薬師様が祀られている弥彦公園の山中が発祥の地と伝わり、その参道となる場所から現在も村の各地へ配湯が行われている。
弥彦村には温泉を引いた宿泊施設はもちろん、日帰りや立ち寄りで楽しむことができる温泉も点在している。
足湯としては弥彦駅の目の前にある「弥彦駅前広場 湯のわ」や、駅から5分ほど歩いたところにある「おもてなし広場」にも足湯や手湯がある。いずれも無料で利用可能で、おもてなし広場ではタオルも販売されている。
弥彦駅〜弥彦競輪場は徒歩で15分程度の距離。競輪観戦の前後に是非楽しんでいただきたいが、手湯・足湯は日中しか利用できないためご注意を。
同じくこちらも日中のみの営業だが、競輪場から徒歩10分・彌彦神社鳥居目の前の「四季の宿 みのや」など、日帰り温泉として利用できる施設もある。
競輪場スタッフも推す!「うめもと屋」の映えドリンク
先ほど足湯・手湯スポットとしてご紹介した「おもてなし広場」は、弥彦駅から弥彦競輪場に行く途中に立ち寄れる観光スポット。直売所や定食屋、スイーツなどの店舗が集まり、中央に設置されたお食事スペースなどで楽しむことができる。
その一角にあるのが「うめもと屋」。2021年におもてなし広場にオープンした、クリームソーダをはじめとした季節ごとのスイーツや軽食を提供しているお店だ。
このお店は弥彦競輪場のスタッフにお勧めいただいたお店のひとつ。「見た目が可愛くて映えるクリームソーダ等ドリンクを提供しています」とご紹介いただいた通り、カラフルなクリームソーダが看板商品。
クリームソーダにはうさぎの形を模した琥珀糖があしらわれており、これは弥彦村の公式キャラクター「ミコぴょん」をイメージしたものだそう。
ミコぴょんにはおもてなし広場のほか、弥彦村のさまざまな場所で出会うことができる。
(ちなみに、ミコぴょんの公式サイトによると「弥彦競輪場キャラクターのスピーディアくんと親戚」らしい)
取材に訪れた8月下旬は、期間限定商品としてフレッシュフルーツを使ったかき氷を販売中。これには弥彦村のブランド米<伊彌彦米>を使った米練乳を使用しており、「弥彦ならでは」を味わうこともできる。
さまざまなお店が集まる「おもてなし広場」で、クリームソーダをはじめとした、さまざまな「弥彦の味」を楽しんでいただきたい。
競輪選手も御用達!名物「パンダ焼き」
おもてなし広場の道を挟んだ斜め向かいにある「分水堂菓子舗」。ここも弥彦競輪場スタッフにお勧めいただいたスポットのひとつだ。
お店の前に並ぶたくさんのパンダたち。……いったいなぜ?
その正体は、名物「パンダ焼き」。分水堂菓子舗が販売し、今や弥彦の名物となっているご当地お菓子だ。
分水堂菓子舗は60年以上営業している老舗のお菓子屋さん。以前はたい焼きなどを販売していたが、十数年前から売り始めた「パンダ焼き」が2010年の「ニッポン全国ご当地おやつランキング」でグランプリを受賞。一躍大人気商品となる。
「受賞した直後は、行列ができるほど忙しかったんですよ。当時は購入制限をかけたりしてたんですが、今は20個でも30個でも買っていただけます。でも紅葉シーズンやお花見シーズンは、今も行列ができることがありますね」とのこと。
店頭では8種類前後のパンダ焼きを購入することができる。定番のあんこやカスタードもあるが、看板商品は弥彦特産の枝豆「弥彦むすめ」を使った緑色の餡のパンダ焼きだ。
美しい緑色が目にも嬉しい。
季節限定の味(いちご、レモン、もも、マロンなど)のほか、曜日限定のしょっぱい系の味(きんぴら、カレー)、そして「赤ちゃんパンダが生まれた時に売り始めた」という「ベビー」も。
夏季はかき氷なども販売しているが、寒い時期になると、このベビーをのせたお汁粉も販売するのだとか。絶対可愛い!
「日持ちは翌日までだけど、30日くらい持つ冷凍も売ってますから、お土産に買われる方は冷凍のことが多いですね。競輪の開催がある時に競輪場の方がに宿舎用にまとめて購入してくれたり、競輪選手の方がお土産に買ってくれたりもしますよ」
もちもちした食感が魅力のパンダ焼き。選手たちも魅了される「白くて可愛いあの子」を、ぜひご賞味あれ。
ちなみに「どうしてパンダなんですか?」とお聞きしたところ「自然とそうなっちゃった」とのことでした。