「世界とそこまで差があるわけじゃない」

Q:Six dayが終わり、11月1日からはミンスクで初めてワールドカップでした。どんなことを感じましたか?

(第1戦では)「ワールドカップだから」という緊張はあんまりしてなかったです。緊張はそれなりにしましたが、ジャパントラックカップなどにも出てる選手がたくさんいたし、自分はジャパントラックカップでは予選を通過できていたので、いつも通り走ればスプリントの予選は大丈夫だと考えていました。

ケイリンの方は、自分で思っている以上に走れたと思います。

大学時代は選手間のタイム差がはっきりしていて、決勝まで上がらないと自分と互角に走れる選手がいない状態でした。こんな風に予選から「気を抜いたら負ける」という経験はこれまでなかったので、緊張感が全然違っていました。

1回戦はジェイソン先生(=ジェイソン・ニブレットコーチ)と「どういう動きがいいか、どんな動きをしてはいけないか」を話し合って、明確なアドバイスの基に走って1回戦を突破できたんですが、2回戦が(ハリー・)ラブレイセンで・・・

ハリー・ラブレイセン/小原佑太

Q:いきなり世界チャンピオン・・・

はい、対戦してみたい相手ではあったし、いずれは対戦しなきゃいけない相手だったので、こうやって早いうちに戦えたのは良かったのかなと思います。

「前に行ってもどうせ差されるだろうな」とか「後ろから行っても差せないだろうな」とかすごく迷いながら走ってしまったので、そこは反省しなければいけない部分でした。格上だからと言って怖気付いていてはいけないし、これから周りはそういう選手ばかりなので、メンタル面も鍛えていかなければいけないと感じました。

Q:第1戦のケイリンの最終順位は9位でした。思っている以上に走れたと先ほどおっしゃっていましたが?

順位決定戦まで行けると思ってなかったです。「敗者復活戦で負けちゃうかな」と思ってたんですが、自分の前の組が松井(宏佑)さんで、松井さんは勝ち上がっていたので「自分も勝ち上がらないと」と思っていました。それで勝ち上がれたので良かったです。

決勝戦に進出した松井宏佑

ほぼ2周逃げて上がりタイムが10秒1とかだったので、自分が思ってた以上にタイムも良かったです。順位決定戦でもジェイソン先生から「自分が行けると思ったところで仕掛けろ」と言われていて、後で「仕掛ける場所は悪くなかった」と言ってもらえました。あとは自分の脚をつけるだけだと思います。

Q:1戦で自信をつけた上で、第2戦の目標は?(※取材時は第2戦直前)

ケイリンは決勝に残ること、スプリントは2回戦突破することです。ひとつでも順位をあげてポイントを取れればと思います。第1戦は自分の立ち位置を確認するものでもあったので、今回はそれを上回れるように、実現性の高い目標で頑張りたいです。

Q:立ち位置はどうだと思いましたか?

「自分の実力は世界とそこまで差があるわけじゃない」と感じました。自分は2024年のパリオリンピックに向けたメンバーだと思うので、これからもそこへ向けての心構えをつけたりとか、ついでに取れればポイントも取って来れるように挑んでいきます。

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