歴代王者たちの走り

ここで、過去10年間のロード世界選手権王者たちを振り返る。

【2009年】カデル・エヴァンス(オーストラリア)

カデル・エヴァンス Photo by Tim de Waele/Corbis via Getty Images

スイス・メンドリシオにて開催。起伏の激しいコースでのアタック合戦を耐え抜いたエバンスが独走優勝。この2年後の2011年ツール・ド・フランスでは終盤の個人タイムトライアルで逆転し、ツール総合優勝。ロードレースシーズン開幕の時期に開催されている、カデル・エヴァンス・グレートオーシャンロードレースは、エヴァンスの名を元に開催/命名された。2015年引退。

【2010年】トール・フースホフト(ノルウェー)

トール・フースホフト Photo by Robert Prezioso/Getty Images

オーストラリア・ジーロングにて開催。徐々に人数を減らしながらも混戦となった集団スプリントを往年のクラシックハンターであるフースホフトが優勝。また、新城幸也が世界選手権日本人最高位となる9位でフィニッシュ。2014年引退。

【2011年】マーク・カベンディッシュ(イギリス)

デンマーク・コペンハーゲンにて開催。平坦なコースに”超”がつくほどの集団スプリントとなり、カベンディッシュが抜群の加速力で大会を制した。

【2012年】フィリップ・ジルベール(ベルギー)

Photo by Tim de Waele/Corbis via Getty Images

オランダ・マースリヒトにて開催。終盤のイタリアvsベルギーチームの争いの中から、チームメイトのアシストを受けたジルベールが単独で飛び出し、溢れんばかりの大観衆の前で、世界王者に相応しいアグレッシブな走りで勝利した。

【2013年】ルイ・コスタ(ポルトガル)

イタリア・ルッカにて開催。雨によって落車が頻発するも、ホアキン・ロドリゲス(スペイン)との一騎打ちを制したルイ・コスタ(ポルトガル)が世界王者に。

雨上がりでドラマチックなフィニッシュとなった。

【2014年】ミカエル・クフィアトコウスキー(ポーランド)

スペイン・ポンフェラーダにて開催。フィニッシュから7km地点で飛び出したクフィアトコウスキーが、前方の逃げ集団を抜き去り独走。バルベルデやジルベールなど、エース級選手の追走を振り切り優勝した。

【2015〜17年】ペテル・サガン(スロバキア)

2015年はアメリカ・バージニア州にて開催。世界中のサイクリストを魅了したサガン伝説はここから始まった。以降、2016年のカタール・ドーハ大会、2017年のノルウェー・ベルゲン大会も制し3年連続で世界王者へとなった。

【2018年】アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)

オーストリア・インスブルックにて開催。獲得標高4000m超えの超難関コースとなった2018年大会では、終盤の激坂で飛び出した4名の争いに。過去に世界選手権で2位を2回、3位を4回のバルベルデが悲願の世界王者へと輝いた。

2019 UCIロードレース世界選手権 大会ホームページ

イギリス特有の壮大なアップダウンによる消耗戦が見所【コースプレビュー編】/UCIロードレース世界選手権2019