オリンピックを諦めようと思ったことも
全てはオリンピック、夢を叶えるため。そのために「競輪」のビッグレースにも出ることが叶わないこともある。黙々とトレーニングを続ける目的は一つ。でも迷わないはずがない
新田:いろいろ考えたことはあります・・・・でも夢はここなので。競技、オリンピックを諦めようと思ったこともあります。ですが、もし辞めるのであればたくさん応援してくれる人がいますし、きちんとした理由が欲しいです。
日本の競輪に出て、勝てなくなった時には特にいろいろ考えてしまいます。オリンピック、つまり自分の夢を目指す、でも日本の競輪での結果はついてこない。そんな時にここまで犠牲にしてきた物をオリンピックの金メダルで補うことが出来るのか、と考えてしまうことが無いと言えば嘘になります。2017年は自分がレベルアップしたことを実感できた年だったんですが、2018年は間逆でした。また自分のいる業界ではオリンピックに挑戦することに対して「へえー頑張ってね」みたいな感じなんです。やっていることの意味が伝わっていないので、練習の負荷や精神的なストレスが掛かる中で、これを続けていって良いのか・・・・・それはずーっと考えています。
一方でもっと自分の価値を上げる方法を模索しなければ、そう思ってもいます。競輪ではGIも勝っているし、グランプリにも出ているので「それで良いじゃん」となるのですが、外に目を向けると当然ながらスポーツ業界で1番ではありません。選手として得られる金額も1番ではありません。もっと競輪をやって稼げる人たちが出てくるようにしたいし、皆がクリーンで格好良いイメージになるために、もっとやれることがあるのではと思います。というよりはやらなければいけないと感じてもいます。理想は毎開催グランプリ並みにお客さんが入って、もっと人気が出て、賞金もイベントも派手に出来ればと。
様々なことを話しながらも人懐っこい笑顔で笑う新田祐大。
悩みながら、もがきながらこれからも突き進んでいく。
しかしこの突進力、諦めない力はどこから?子供のころからなのか?
新田:子供の頃から“超”負けず嫌いで、小学校の小学年の時は番長みたいな感じでした(笑)人を殴るとかそういう感じではなくて、目立ちたい奴みたいな。結構モテてましたよ(笑)バレンタインのチョコをもらえるような感じです。それから中学校まではスポーツにのめり込んでました。勉強は普通、スポーツはかなり上って感じですかね。高校に入ってからは自転車の成績が良かったので目立っていたとは思いますが、遠征とかもありほとんど学校には居ない人だったと思います。