気持ちをコントロールすること
もういいや！と投げやりになることもよくありますが、そこも変えていかないとです。生きていれば落ち込むこともストレスを感じることもあります。そういうものをどうやって良い方向に変換できるかが大事だと感じますし、今足りていないことだとも思います。元気がないと集中力が切れちゃいますし、日頃から自分の気持ちをコントロールできないと大事な場面で崩れてしまうと思ってもいます。
最近は頭の中でシミュレーションをしていて、「今この人はこういう状況だけど、自分だったらどうするだろう」「この状況を競技に置き換えたら、どういう場面になって、どう切り抜けるんだろう」とか。オリンピックも近づいてきて、そういうことを前よりは考えるようになりました。
Q：21歳のお姉さんっぽいお話ですね。
ほんとですか〜（笑）？
Q：まとめると、競技面のトレーニングはもちろんですが、ご自身としては人間としての成長がより必要だと感じているわけですね。
へへ（笑）
Q：なんですかへへって（笑）
まあ、なれるかはわかんないんですけど。
難しいんだろうなと思いますし、みんなこういう部分で苦労してるんだろうなって、見ていて思います。
「こんなことで落ち込むなんてダメだな」じゃなくて「こういうこともあるよな」と一旦受け止めてから「だったらこうする」と冷静になって切り替えることが、欠けてる部分だなと思っています。レースでも、冷静さや周りを見る力は必要ですからね。意外と日常での習慣がレースに響いてくるんじゃないかと、最近は感じています。
レースにはその人の性格が出ると思うんです。雑さとか、中途半端になっちゃうこととか、そういうのが出てしまいます。雑さが出たところで逆転されちゃったり、集中力が切れたところで落車したり。
頼れる存在になりたい チームパシュート
Q：チームパシュートは世界ランキングの中で少し厳しい位置ですが、まだ諦めたわけではないですよね？
はい。やっぱりチームパシュートは「練習あるのみ」ですね。チームパシュートは全員が強くないと勝てない種目です。いかに息を合わせるか、ひとりひとりが力をつけるか……それはみんなわかってると思います。現状私が最も走れていない選手ですが……
Q：ご自身ではそう言いますが、外から見ていると、チームパシュートについては誰がどうということを見るのは難しいです。
牽く距離を見てもらえればわかると思いますよ。私は「頼れる存在」ではないと思います。
私たちは悠未さんのことを「スタートは任せられる」と思うし、私も「私が千切れてもあとの3人がいれば大丈夫」と思っています。自分のことは、誰かが怪我だったり体調不良だったりで欠けた時、いかにカバーできるかが大事だと思いますが、その域には達していないと思います。
まずは私が自分の仕事をしっかり達成できる域になって、みんなの「チームパシュートでオリンピックに行く」という気持ちがもっと強くなれるように貢献できたらと思います。
でも正直、チームパシュートに関しては「皆さんの力があって」と思っています。全然得意じゃないので……
Q：どういうところが「得意じゃない」ポイントなんでしょう？
安定感がないですね。体力的にも、隊列的にも、列を乱してしまったり……。そういうムラを減らしていこうと頑張っているところです。私が力をつけることでチームとしての選択肢が増えると思うので、そうなりたいと思っています。
Q：いろいろな種目に出場していましたが、スクラッチでは6位でしたね。
1ケタ台にいけるとは思っていませんでした。
Q：強い選手の揃ったレースだったと思います。
強かったです。スクラッチではスプリントの差を強く感じます。シンプルで楽しい種目ですけどね！
まだチームを引っ張っていける段階ではない
Q：世界選手権でメダルを獲得したことですし、「自分が女子中長距離を引っ張っていく」という意識は出ましたか？
全然！オリンピック種目で結果を出したわけでもないですし、国内選考でも弱いと思います。
Q：今回の世界選手権を総括すると5つがMAXだとして星いくつでしょう？
星2つ……2.5くらいですかね。毎年のことですが、学びの多い世界選手権だったと思います。
Q：次はアジア競技大会ですね。
チームパシュートでメダルを獲りたいです。アジア選手権ではギリギリの金メダルだったので、今回も気は抜けません。頑張ります。
