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さらにジェンダーに配慮した新規定
「選手達はまず『男子・女子』に分かれた後、各々の年齢によって対象となるカテゴリに所属する」と前述した。UCIでは2019年、この「性別」に関する新しいルールが定められた。
それが「『トランスジェンダー』の選手達による競技参加」のための新規定だ。
「トランスジェンダー」について本記事では以下の定義を採用する。
「トランスジェンダー」とは体の性的特徴、出生時の体に基づいて判別された性別や、その役割に課される性役割、性別表現など、すなわちジェンダーへの違和感をもつ人の総称。
出典:コトバンク
写真はトランスジェンダーとして初の世界チャンピオンとなった「ヴェロニカ・アイビー」のInstagramから(2018年マスターズ35-44歳女子スプリント)
これまでもUCIは、国際オリンピック委員会(IOC)の規定に則った適格基準を施行していた。2019年の会議で内容が更新され、「筋肉量に影響を及ぼすとされる血清中の『テストステロン』の濃度が規定値以下の場合のみ、女子カテゴリ種目への出場を許可する」という新ルールが2020年3月から施行されている。
トランスジェンダーの選手による競技参加は、時には裁判に発展することもある。このルール改定は、自転車競技界における「すべての競技者のための競技場」実現のためのステップと言えるだろう。
参考:UCI