元祖ポイント獲得型レース「Course de primes」

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パシュートの始まりとタンデムの登場

トラック競技4大会目となる1908年ロンドン大会。パリ大会ではポイントレースの原型がスタートしたが、本大会では「タンデム」と現在の正式種目である「パシュート」が初めて組み込まれ、以下の全7種目が競われた。

スプリント(1000m)
1周TT(603.49m)
チームパシュート(1810.47m)
タンデム(2000m)
5000m
20km
100km

100kmは通算2度目の開催だが、本大会で最後となった。

チームワークとペース配分の妙・奥深きチームパシュート

現在はパラ種目に、タンデム

現在とほぼ変わらないルールで開催されたパシュートとともに、初めて正式種目入りを果たしたタンデム(Tandem)。タンデムは2人乗り自転車のことを指し、競技では同じ自転車に乗った2人1組の2チームが2000mのスプリントを競った。1972年大会までは正式種目として開催され、その後はパラリンピックトラック競技の正式種目に組み込まれている。

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この1908年大会後、第一次世界大戦中による無開催を通して1960年大会まで、スプリント(1000m)、1kmTT、チームパシュート(4000m)、タンデム(2000m)の4種目が主流に。その後の1964年に個人パシュート(4000m)が初めて正式種目となり、計5種目となった。

ポイントレースの復活

1900年パリ大会で開催された「Course de primes」以降、ポイント獲得型のレースはオリンピックで開催さることはなかったが、ようやく1984年のロサンゼルス大会で「ポイントレース」として改めて正式種目として登録された。

1972年大会を最後にタンデムが正式種目から除外されたため、1984年から1996年大会まで、スプリント(1000m)、1周TT、チームパシュート(4000m)、個人パシュート(4000m)、ポイントレースの5種目がトラック競技正式種目として競われた。

出典:オリンピック公式サイト

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