2月24日〜26日にカナダ・ミルトンで行われたトラックワールドカップ第6戦。これをもって世界中を転戦したトラックワールドカップの全6戦が終了した。最終戦となる第6戦は、例年「余裕のある強豪国が若手に経験を積ませる場」「余裕のない国が総力をあげて最後のあがきをする場」と、大きく分けて2パターンのスタイルが見て取れる。

ここで第6戦のメダル獲得数をチェックして、各国の思惑がどのように結実したか見てみよう。

短距離

中長距離

短距離では男子スプリントでポーランドのマテウス・ルディクがワールドカップ3連覇を達成。ポーランドは男子チームスプリント、男子ケイリンでも表彰台に上がっており、短距離で安定した実力を見せる。

男子チームスプリントには日本から雨谷一樹小原佑太松井宏佑が参戦。雨谷と若手2人という編成だったが、今回はスタートミスで1回戦降格、8位という結果に。

日本(雨谷一樹、松井宏佑、小原佑太)トラブル続き8位/男子チームスプリント・2019-2020トラックワールドカップ第6戦カナダ

その翌日行われた男子ケイリンには松井宏佑が出場。決勝進出し、結果は5位。「メダルを獲れなかったのは悔しいが、昨日の失敗を活かして決勝に上がることができた」と語った。

松井宏佑が決勝進出、アイラース今シーズン初優勝/男子ケイリン・2019-2020トラックワールドカップ第6戦カナダ

女子ケイリン・女子スプリントではオランダのロリーヌ・ファンリーセンが2冠を達成。今シーズンでは結果を出せていなかったファンリーセンだが、最終戦でしっかりと力を見せた。

中長距離、男子チームパシュートでは若手中心のイタリア、カナダに、主力戦力で挑んだフランスが勝利。フランスは本大会では唯一予選で4分を切るタイムを出した。

女子チームパシュートでは主力メンバーで挑んだアメリカが勝利。開催国であるカナダは若手を交えたメンバーで挑み、銅メダルとなった。

女子マディソンには日本から古山稀絵中村妃智が参加。残り10周のポイント周回で3着2ポイントを獲得したが、それ以上はポイントを得ることが出来ずに最終成績を9位(2ポイント)とした。優勝は盤石の強さのイギリスチーム(ネア・エバンスローラ・ケニー)。

イギリス逃げ切り優勝、日本(古山稀絵/中村妃智)は一桁順位を獲得/女子マディソン・2019-2020トラックワールドカップ第6戦カナダ

次はいよいよシーズンの締めくくりとなる、世界選手権。2月26日〜3月1日にドイツ・ベルリンにて開催される。オリンピックに向けた最後の大一番、各国が全力を出す場となるだろう。