7月9日、静岡県伊豆市の屋内自転車競技場・伊豆ベロドロームを舞台に、2大会連続で開催されていた国内自転車トラック競技の最高峰「2017 ジャパン・トラック・カップ」は、この日最終日を迎えた。

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男子スプリント

2017 ジャパン・トラック・カップⅠ・Ⅱを通し2回目の実施となった男子スプリントでは、世界チャンピオンであるデニス・ドミトリエフ(Denis DMITRIEV /ロシア)選手が持てるパワーを爆発させた。

ドミトリエフ選手は、最初に行われた予選200mタイムトライアルを9秒673という、2日前に自身が出した9秒748のトラックレコードを0.075秒上回るタイムで1位通過。本選最初の戦いとなる準々決勝では日本の河端朋之選手を、続く準決勝では元世界チャンピオンのテオ・ボス(Theo Bos / オランダ)を難なく下し決勝へと進んだ。

決勝の対戦相手は2日前のジャパン・トラック・カップⅠ男子スプリント決勝にて僅差の負けを喫したサム・ウェブスター(Sam Webster / ニュージーランド)選手。しかし、この日のドミトリエフ選手は一分の隙もない完璧なレース運びでその雪辱を果たし、優勝を勝ち取り、世界チャンピオンとしての実力を見せつけた。

日本勢は脇本雄太選手がテオ・ボス選手との3位決定戦で表彰台の一角を争った。1対1のイーブンから最後の決定戦で脇本選手がボス選手を下し、見事3位を勝ち取った。

2017ジャパン・トラック・カップⅡ 2日目

女子スプリント

女子スプリントでは、強豪アナスタシア・ボイノワ(Anastasia Voynova / ロシア)選手がその実力をいかんなく発揮し、2日前の大会に続き優勝を果たした。

日本人選手では前田佳代乃選手がこれも2日前の大会に続き3位に入った。

2017ジャパン・トラック・カップⅡ 2日目

女子オムニアム

8人の選手が参加して行われた女子オムニアムは、日本の鈴木奈央橋本優弥中村妃智の3選手による厳しい戦いが繰り広げられた。4種目の総合成績を競うこの種目、最初のスクラッチでは橋本選手が1位、鈴木選手2位、中村選手4位。2種目目のテンポレースでは中村選手1位、鈴木選手2位、橋本選手4位。

3種目目のエリミネーションでは鈴木選手1位、橋本選手2位、中村選手3位。

そして迎えた最終種目・ポイントレースは、暫定1位の鈴木選手が116ポイント、2位の橋本選手が112ポイント、そして3位の中村選手が110ポイントという予断を許さないポイント差でレースが始まった。当然このポイントレースでも激しいポイントの取り合いとなったが、要所要所を持ち前のスプリント力でおさえたガールズケイリン選手・鈴木奈央選手が、最終的に2位の橋本選手に9ポイントの差をつけて優勝を飾った。

2017ジャパン・トラック・カップⅡ 2日目

男子マディソン

2人でチームを組み、独特のタッチリレーを繰り返しながらトラック160周を走る男子マディソン。3大会ぶりにオリンピック種目復帰も果たしたこの種目には10チームが参加した。

レースは、前日に行われた男子オムニアムの1位・3位コンビがチームを組む強豪オーストラリア・ナショナルチームと、同じオーストラリアの自転車連盟チーム、イラン、そして日本の橋本英也小林泰正選手がコンビを組む日本競輪学校チームの4チームが主導権を奪い合うという展開に。

実力に勝るオーストラリア・ナショナルチームがコンスタントにポイントを重ね、結果52ポイントで優勝。そして2位争いは3チームのデッドヒートとなったが、結局イランがこれを制して2位・32ポイント。オーストラリア自転車連盟チームが3位・31ポイント。

日本競輪学校チームは、3位のオーストラリア自転車連盟チームと同じ31ポイントながら、最後のフィニッシュ順位で敗れ惜しくも4位となり表彰台を逃した。

2017ジャパン・トラック・カップⅡ 2日目