8月24日から岐阜競輪場で3日間開催される『競輪ワールドシリーズ2026』第9ラウンド。7年ぶりに復活したこのシリーズも残すは2回の開催となり、世界トップの走りを見ることができるのも残りわずか。

第9ラウンドの開催に先だち、22日にはハリー・ラブレイセンとヘティ・ファンデルワウの2人が岐阜競輪場を訪問。地元の強豪校、岐阜第一高校、岐南工業高校の自転車競技部の選手たちや地元の競輪選手を目指すアマチュア選手など、およそ60人との筋トレを通じた交流会を実施した。最後には地元出身のオリンピアン・橋本英也選手も合流し、大盛況となったイベントのレポートをお伝えする。

世界チャンピオンコンビ現る

岐阜競輪場に来訪したのはハリー・ラブレイセン(五輪で5つの金獲得)とヘティ・ファンデルワウ(2025年世界選手権3冠)のオランダ世界チャンピオンコンビ。目的は筋トレを通じた地元選手たちとの交流。

およそ60人の未来を担う地元の選手たちに筋トレの注意点、岐阜競輪場にある器具の使い方などを伝授していく。

岐阜で自転車競技を行う選手たち

とにかくフォームが大事

最初はストレッチなどを皆の前でしていたものの、途中からはラブレイセンが説明、ファンデルワウがお手本を見せるというスタイルなって進んでいくイベント。

解説するラブレイセン

スクワットを行う上での大事な点は腰をまっすぐにすることなど、基礎を丁寧に伝えていく。全体的な注意点としては「筋トレは重さを重視してしまう傾向がありますが、若い頃は特にフォームを意識してください。しっかりとした筋トレを行う技術を身に着けていないと、質の良いトレーニングはできないですし、怪我にも繋がってしまいます。そして大事なのは筋トレで鍛えた力をしっかりと自転車に乗っている時に発揮することです。筋トレだけ強くても我々には意味がありません」と語った。

自転車トラック種目選手の大事なトレーニングとなるスクワット、レッグプレス、ボックスジャンプを実施して、地元選手にも参加を集ってやり方を説明していくラブレイセン。

地元の選手へのスペシャル指導

自分でも実施

みんな大好きレッグプレスも説明

「理解して実行する」「毎回すべてを出し切る」「明確な目標を持つ」

筋トレセッション後は自転車競技のトーキングセッションも実施。そこからはナショナルチーム所属の岐阜出身のオリンピアン・橋本英也選手も合流し、豪華な顔ぶれで会話が進む。話の中で辛いトレーニングを行う際、どういった考えをもって行っているかという質問についての返答を以下にピックアップする。

ラブレイセン「選手として何が一番大事かと言われたら、自分がやっていることを楽しむことが大事だと思う。僕は練習もレースも楽しんで行うことができているから、今の結果に繋がっていると思います。もちろん中にはやりたくないトレーニングもありますが、そのトレーニングの内容をきちんと理解して、思い描く未来の結果に必要なこととして自分の中で消化します。何故?どんな効果が期待できるのか?その理解さえあればきついトレーニングも我慢できます」

ファンデルワウ「トレーニングを楽しむためにはチームメートとの関係性も大事だと思います。横に一緒になって切磋琢磨できる相手がいれば、より頑張れると思うんです。そして私が大事にしていることはきちんとその日の練習で“出し切る”こと。毎日限界までトレーニングしていることによって『ここまでやったのだから勝てる』と自信が持てます。とはいえ、毎日全てを出し切れるわけではないので、余力がある時には罪悪感みたいな気持ちがありますね(笑)」

橋本「楽しむことも大事ですが、きちんと目標を持って、個々がどのような目標を持ってどんな選手になりたいのかって思うことが僕は1番大切だなと思います。とはいえ、楽しむといった視点で話すと、楽しめない時もあると思います。例えば何をやってもタイムが伸びない時とか……そういったことは僕にもあるのですが、誰かと比べたり、過去の自分と比べたりするのではなく、例えば一人でサイクリングとかしてみたり、自転車に乗ってみる。競うことじゃなくて自転車に乗ること自体を楽しんでもらった方が良い時もありますよね」

三者三様の答えが示され、納得する地元の選手たち。

トークセッション後には地元の選手たちから岐阜の伝統工芸品「水うちわ」がプレゼントされ、イベントの幕が閉じた。

地元の自転車に携わる“未来の卵”たちとの交流を終え、ラブレイセンとファンデルワウは24日から実施される「競輪ワールドシリーズ第9ラウンド」への準備へと入った。残るは第9ラウンドの岐阜開催と最終ラウンドの川崎開催のみ。

世界トップの走りを是非現地で観てはいかがだろうか?

後藤奏太さん(岐南工業高校)インタビュー

Q:今回のイベントの感想はいかがですか?

この一時間、 すごい意識、考え方とか、トレーニングの仕方とか全然違ったので、プロはすごいなと思いました。

Q:どの辺がすご いと思いましたか?

僕は最近、本当に辛いなと思ったらちょっと逃げちゃうことがあります。本当にそういう時にどうすれば良いのか気になってたいたのですが、辛いことをなんのためにやるのかっていう部分が今日は伝わってきました。僕も今何のためにやってるかっていうのを意識して、今後の練習をやろうかなと思います。

Q:世界チャンピオンに来てくれて、こうやって話をしてくれるっていう機会となりましたが、岐阜にいるから体験できる貴重な機会でしたか?

はい、すごい貴重な体験でした。

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1982年より「国際競輪」としてスタート、2009年より「短期登録制度」として行われていた外国人選手招聘レース。新型コロナウイルス感染症の影響などもあり2020年度以降中断されていたが、7年の時を経て復活した。

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