毎年1度、将来の自転車競技選手、そして競輪選手に興味がある選手たちの発掘の場である「トラックサイクリングキャンプ」が実施されている。その2026年版が8月12日~14日の日程で日本競輪選手養成所で開催された。
このキャンプに参加して今も競技および競輪に携わっている選手は数多く、現在のナショナルチームで世界選手権を2連覇中の佐藤水菜、今シーズンのワールドカップで大活躍を果たした内野艶和、元ナショナルチームの太田りゆなど、世界で戦うトップアスリートもいれば、今年のインターハイで活躍を見せた選手もいる。
人によっては未来の自転車競技、競輪に繋がる“始めの一歩”になるトラックサイクリングキャンプ。More CADENCEではいくつかの記事に分けてこのキャンプをお伝えする。第1弾の記事としては、概要をレポートしたい。
トラックサイクリングキャンプとは?
競技用自転車(ピストバイク)に乗って実際のバンク走路を走行できる体験型イベントとして、2010年から開催。専用の自転車やヘルメット、シューズはすべて無料でレンタル可能となっており、練習も習熟度別のグループに分かれて実施するため、スポーツバイク未経験の方から競技経験者まで、幅広く参加できる。中学生以上の12歳から30歳までの女性のみが参加可能となっている。
日本競輪選手養成所(以下:養成所と記載)で、選手候補生たちの宿舎に宿泊しながら、①バンク走行体験 ②国内外で指導経験豊富なコーチ陣による直接指導 ③現役、海外選手による講義や実走デモンストレーションなどを行い、未来に繋げていくカリキュラムが組まれる。
応募はなんと100人超え
今回はインターハイに出場したこともある経験者から自転車競技未経験者まで、100人以上の応募の中から62人が選出された。
スタッフや保護者の方々も入れると100人超えとなった
ガールズケイリンの説明会+女性アスリートのための栄養・食事
最初に行われたのはガールズケイリンの説明。昨今は様々な情報を得ることができるが、養成所の教官から“中の人”の声でガールズケイリンとはいかなるものかの説明を行う。その様子を興味深々に聞く未来の卵たち。
これからトレーニングを行っていく選手たちに栄養面なども考えてもらうため、HPCJCスポーツ栄養士の河村美樹さんからの講義も行われる。
リアルな現場での食事の写真など、参加者にとってためになる資料が数多く披露される
「本日の朝食べたのは何ですか?」その問いへの答えは…
事前に知識を頭に詰め込んだ上で、いよいよ身体を動かすトレーニングがスタートしていく。
未体験者コース 自転車の乗り方、ヘルメットの被り方など
まずは未体験者コースのヘッドコーチによる丁寧な説明から始まる。実際に行うことの説明、注意事項など、経験したことが無い人たちへトレーニングのポイントを伝えることで、スムーズなオペレーションを目指す。
改めてブレーキが無い自転車に乗ることを伝え、簡単には自転車が止まらないこと、逆回転すると止まることなどを説明。
忘れてはいけないヘルメットの着用。きちんと頭にフィットさせること、顎紐は指1本から2本分ほど開けて閉めることなど、乗る前の準備を進めていく。
靴も特別な物が使われるため、形状の説明、そして履き方も丁寧に説明。
そしてトラック上ではなく、平坦なインフィールドでピストバイクに乗る感覚を養っていく参加者たち。時には転んでしまう姿もあったが、スタッフたちの万全なサポートで全体的に笑顔が増えていく。
初日から傾斜の比較的緩い400mバンクに移ると、最後はトラックの走路を実際に走ることにも挑戦。コーチからは「今年は筋が良い」とのコメントが出るほど、ほとんどの未経験者が初日からトラック上を走ることができた。
コーチからのトラックの走路上を走る上でのポイントは「コーナーでハンドルを真っすぐにしておくこと」そして「減速しないこと」。コーナーは真っすぐ走れるように斜度が設けられており、ハンドルを切ると落車の危険性があること、そしてコーナーで怖がって減速するとバランスが悪くなり、落車の危険性があることが伝授された。
中には「真っすぐ走る」「真っすぐ走る」と呟きながらコーナーを駆け抜けていく参加者も。
初めてのピストバイクを経験「面白かった」
桜井寧音さん&高貝心杏さん
Q:本日初めてのピストバイクですか?
2人:はい!
Q:楽しかったですか?
桜井寧音さん:漕ぐのが楽しかったです(笑)
Q:いつもはブレーキついてますよね?
高貝心杏さん:いつもよりバランスとか取りにくかったですが、段々と慣れてきました。
桜井寧音さん:ブレーキが無いから、転ばないか怖かったです。
Q:今回の目標は?
桜井寧音さん:ブレーキ無しでも安定して乗れるようにしたいです
高貝心杏さん:止まる時に滑ってしまったりするので、ちゃんとスピードを落としながら止まれるようになりたいです。
Q:将来の目標はありますか?
高貝心杏さん:オリンピックにも出たいですし、競輪選手にもなりたいです。
Q:憧れの選手は?
高貝心杏さん:小原佑太選手です。
