2026年3月6日より、オーストラリア・パースで開幕した『2026ワールドカップ第1戦』。

大会2日目の7日に実施された男子オムニアム。

日本からは2025年はロードレースに注力していた今村駿介がトラックに限定的に復帰し出場。
復帰戦で金メダルを獲得したレースの模様をレポートしていく。

男子オムニアム

ルール:1日で4種目を1人でこなし、各種目で得たポイントの合計ポイントを競う過酷なレース。スクラッチ、テンポレース、エリミネーション、ポイントレースの順に実施していく。

17人によって争われた男子オムニアム。

LAオリンピック開催国のアメリカが誇る若手エース、グレアム・フリズリー、ロードレースや世界選手権のマディソンでおなじみのロジャー・クルーゲ(ドイツ)など、名のある選手たちが出走した。

エントリーリスト

【スクラッチ】今村が1着の好スタート

スクラッチは40周(10km)を走り、そのフィニッシュ順位を競う単純なルール。

レースはアタックを仕掛けては吸収され、の繰り返しによる高スピードな展開に。

なかなか逃げが決まらない中、終盤に今村を含む5人ほどが逃げ集団の形成に成功すると、残り3~4周で今村がさらにアタック。

逃げ集団から単独で抜け出した今村が、そのまま逃げ切って1着。
第1種目から今村が最高のスタートを切る結果となった。

2着はアダム・クレネク(チェコ)、3着はロジャー・クルーゲ(ドイツ)。

スクラッチリザルトPDF

【テンポレース】ポイント獲得できず順位ダウン

毎周回、フィニッシュラインを1着で通過した選手のみにポイントが加算されていくレース。

第1種目のスクラッチで好スタートを切った今村だったが、テンポレースでは前に行くタイミングを掴めずポイントを得ることができず。テンポレースを12位で終え、総合順位を6位へ大きく落としてしまう結果となった。

テンポレースリザルトPDF

【エリミネーション】安定した走りで再びジャンプアップ

2周に1度、最後尾の選手が1人ずつ除外されていくエリミネーション。最後に残った選手が勝者となる。

今村は集団前方をキープしつつ、除外を回避しつつレースを進めていく。

終盤、残ったのはコナー・リーヒー(オーストラリア)、グレアム・フリズリー(アメリカ)、そして今村の3人。

前からリーヒー、今村、フリズリーの順で除外周回に入ると、フリズリーが外から今村に蓋をするような形で位置を上げていく。

前方に2人の壁ができた今村は大外から追い抜きを試みるが、車輪一個ほどの差で前に届かず。
ここで除外となり、エリミネーションは3位でフィニッシュ。残った2人の一騎打ちはフリズリーが制した。

エリミネーションリザルトPDF

【ポイントレース】トップを守りきりワールドカップ初優勝

最終種目のポイントレースは100周(25km)のうち、10周に1度のポイント周回で上位4選手に5〜1ポイントが加算されていく種目。そのほか集団に1周差をつけると20ポイントが一気に加算される。

3種目を終えた時点での総合上位5選手は僅差。今村は暫定総合2位で最終種目へ挑む。

エリミネーション後の暫定総合TOP5

暫定順位 選手名 所属 暫定ポイント
1位 アダム・クレネク KRENEK Adam チェコ 98
2位 今村駿介 日本 94
3位 グレアム・フリズリー FRISLIE Graeme Michael アメリカ 92
4位 ウー・ジュンジェ WU Junjie 中国 92
5位 コナー・リーヒー LEAHY Conor オーストラリア 90

上位は混戦となり、誰にでも優勝の可能性があるなかスタート。

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アダム・クレネク(チェコ)

暫定1位のクレネクがポイントを伸ばせず苦しむ中、今村は2度目と4度目のポイント周回で計8ポイントを獲得。総合102ポイントとして暫定トップでレースを折り返す。

そして残り40周を切った6度目のポイント周回で今村が1着5ポイントを得ると、リーヒーと今村がアタックを仕掛ける。

このアタックは決まらず再び集団は1つとなるが、今村が残り30周で更に3ポイントを加算。着実に優勝に向けてポイントを重ねていく。

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ウー・ジュンジェ(中国)

スタート前に暫定トップだったクレネクが沈黙する中、ポイントを伸ばしてきたのは、ウー(中国)。
残り10周回を切り、最後のポイント周回を残して今村に8ポイント差に迫り、最後まで勝負の行方が分からない展開に。

しかし最後は今村がウーをマークし、ウーを自由にさせることなく無理をしないレースを披露。

最終周回ではウーが2ポイント獲得、今村はポイントを得ることはできなかったが、結果として6ポイント差で首位をキープすることに成功。

最終114ポイントで男子オムニアムの金メダルを獲得した。

2位はウー・ジュンジェ(中国)、3位はグレアム・フリズリー(アメリカ)という結果となった。

今村はワールドカップ(旧称:ネーションズカップ)のオムニアムでは、自身初の金メダルを獲得。
日本チームとしては、2021年香港大会での橋本英也による金メダル以来5年ぶりの表彰台トップとなった。

男子オムニアム リザルト

順位 選手名 所属 最終ポイント
1位 今村駿介 日本 114
2位 ウー・ジュンジェ WU Junjie 中国 108
3位 グレアム・フリズリー FRISLIE Graeme Michael アメリカ 107

最終リザルトPDF

今村駿介インタビュー「ヨーロッパでの経験」

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