チリ・サンティアゴを舞台に、10月22日より開幕した『2025世界選手権トラック』。
大会4日目に行われた女子マディソンの模様をお伝えする。

全日本選手権で圧巻の走りを見せた内野艶和・垣田真穂コンビのほか、アマリー・ディデリクセンとローラ・アウエルバッハ リンドのデンマークペア、ロレナ・ヴィーヴェスとリサ・ファンベルのオランダなど、18チームがエントリー。
120周30km、12回のポイント周回で争われた。

スタート直後から高速バトルとなった女子マディソン。サバイバルレースと言っても過言ではないほどに何度も落車が発生しながらレースが進む。

その中で日本チームは落車に巻き込まれずに済んだが、優勝候補の一角オランダは落車の影響で途中棄権するなど、アクシデントに遭わないことも勝利の条件となった。

日本は1回目のスプリント周回で垣田が2着3ポイントを得て、積極的に集団の前方でレースを展開していく。
位置取りや交代に失敗するなどして、集団の後方や、トップ集団に遅れてしまう場面が何度か見られたが、その度に体力を使って位置取りを行っていく。

安定した走りで集団の前方でポイントを重ねていったのはイギリス、フランス、イタリアチーム。そして時々、日本、ベルギー、ニュージーランドもポイント周回では争いに加わっていく。

残り90周と80周でポイントを得た日本チームは、前半戦で6ポイントを獲得し、4位でレースを折り返していく。疲れが見えたのか、後半戦に入った直後にオランダが落車によってレースから離脱となってしまう。

残り40周のポイント周回。日本チームは再びスプリント勝負に加わり3着2ポイントを獲得することに成功し、合計8ポイント、暫定4位ながらも一つ上のイタリアとは1ポイント差でメダルが見えてくる。

しかし、ここからイタリアチームが着実にポイントを重ねていったのに対し、日本は体力的に苦しそうな様子を見せて、徐々にポイント差がついてしまい、残り10周を切ったところでイタリアは20ポイント、日本は8ポイントのまま、最後のスプリント周回を迎える。

最後はベルギー、イギリス、フランス、ニュージーランドの順でフィニッシュ。

日本はポイントを得ることはできなった。最終成績はイギリスが30ポイントで優勝、2位にフランス(24ポイント)、3位にイタリア(20ポイント)、そして最後のポイント周回で1着となったベルギーは合計15ポイントとなり、日本を追い抜き4位、日本は8ポイントで最終成績を5位とした。

なお、この5位は世界選手権女子マディソンの順位としては日本史上最高位。途中の交代ミスや位置取りなど課題はあるが、改善点を修正すれば世界と戦える、そう思わせてくれる走りを内野と垣田が披露した。

チーム 選手名 ポイント
1位 イギリス マドレイン・リーチ
ケイティ・アーチボルド
LEECH Madelaine
ARCHIBALD Katie
30
2位 フランス ヴィクトワール・ベルト
マリオン・ボラス
BERTEAU Victoire
BORRAS Marion
24
3位 イタリア キアラ・コンソーニ
ヴィットーリア・グアッツィーニ
CONSONNI Chiara
GUAZZINI Vittoria
20
5位 日本 内野艶和
垣田真穂
8

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