『2024パリオリンピック』において、女子オムニアムと女子チームパシュート、女子ロードレースで金メダルを獲得するなど大きな活躍を見せたアメリカの選手たち。
大会に至るまで、そして大会期間中の選手たちを支えた“シェフ”のインタビューがアメリカ自転車競技連盟のホームページで公開された。

緻密な栄養計画

アメリカ自転車競技連盟は、パリ五輪に向け、アスリート向けドリンクや栄養バーなどを製造する「スクラッチラボ(Skratch Labs)」と提携して選手らの食事をサポート。
スクラッチラボは、かつてプロのサイクリングチームのスポーツ科学者兼コーチとして働いていたアレン・リム博士が、選手のためのトレーニング用食やドリンクを手作りしていたことからスタートしたブランドだ。

パリに向けて、そのスクラッチラボが中心となり緻密な栄養計画が立てられた。

シェフのアーロン・テボーの話によると、代表選手が決まった大会約1ヶ月前のタイミングで、全ての選手に対してアンケートを実施。「作りたいもの」ではなく、「選手が本当に必要としているもの」を知るためのヒアリングから始まったとのことだ。

お米はマスト!選手が食べていたものとは

メニューの基本となったのは、お米とサブの炭水化物、フルーツ、サーモンなどタンパク質が豊富な食材。
スタッフやチームメンバーのために、ライスケーキも常に置いていたという。

日本のトラック競技ナショナルチームでも、レース中の補食にはおにぎりが用意されているというが、アメリカチームの軽食まで米とは……。やはり米の栄養価は侮れない。

おにぎり, HPCJC河村美樹・スポーツ栄養士が語るアスリートの身体作り

日本ナショナルチームの補食として定番のおにぎり

チームお気に入りのメニューは「パッタイ」

選手やスタッフが飽きぬよう様々な料理が用意される中、チームの定番メニューだったというのが、米粉の麺が使用されたタイ風の焼きそば「パッタイ」。まさかのエスニック料理。

記事では詳細なレシピも公開されており、材料を見てみると、エスニック料理に欠かせない魚醤(ナンプラー)はグルテンフリーのものを用いるなど、細かな気遣いがされていることがわかる。気になる方は、是非一度作ってみてほしい。

日本ナショナルチームにおいても選手個別にレース前の栄養戦略を立てるなどのサポートが行われていることは以前の記事でも紹介してきたが、アスリートが最高のパフォーマンスを発揮するためにも適切な食事は必要不可欠。そういった点に着目してみるのもおすすめだ。

参照:
How Skratch Labs Fueled USA Cycling in Paris | USA CYCLING
Skratch Labs

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